企業が面接で辛かったことや経験を質問する意図とは?
自分をPRしないといけない場では、「人生の辛かったこと」を聞かれると何かネガティブなことを話すのに抵抗がありますよね。
まだ就活に慣れていない時だと目を背けたくなるようなことに目を向けたり、これは本当に企業へのアピールになっているのかと不安になります。
そのため、企業はなぜこのようなことを質問するのかと大変気になるところだと思います。
本記事では、まず企業がなぜ面接で「人生の辛かったことや経験」を質問するのかという観点から解説をしていきます。
結論から言うと、「人生の辛かったことや経験」に強くその人の価値観形成をされたきっかけが隠されているためです。
価値観は、その人の行動のモチベーションの源泉とほぼ同義になることが多く、まだ社会に出たことのない就活生がどういうきっかけでモチベーティブに働いてくれるのかを想像する材料となります。
具体的には、スポーツでプロを目指していて、叶わなかったという経験があれば、その叶わなかった理由や背景に強烈なコンプレックスを抱え、それを原動力に活動をされている方もいますし、身内や親しい人が亡くなったという経験があれば、死を身近に感じることで、刹那的に「今」を大事にし、最大限楽しむという価値観を持っている方もいらっしゃいます。
このように、「辛かったことや経験」には、その辛かったことを乗り越える過程で、自分の行動指針となる価値観を身につけているエピソードが隠されているのです。
これを企業は質問することで導き出したいと考えているということです。
また、別の意図も含まれています。
それは、「精神的、肉体的な強さ」を見ていると言えます。
社会に出ると、仕事は楽しくとも、辛いと思うこともこれまで以上に経験をします。
そのため、途中で投げ出さずに、候補者が「向き合っていける力を有しているか」を面接で質問する辛かった経験から測っているという意図がこの質問には含まれています。
具体的には、一番辛かったことがお母さんに怒られたことだったとします。
これは経験として、強烈な辛さを秘めていればよいのですが、一見すると、誰もがそれ以上に辛かったことを経験している弱いエピソードに聞こえてしまう可能性が高いです。
つまり、対して辛かったことを経験してない甘ちゃんなんだなと感じるわけです。
おそらく、仕事でもちょっと辛い経験をするとパフォーマンスしないと考えられるでしょう。
多くは、精神的な強さですが、肉体的な強さも稀に見られています。
そういった面に自信のある方は、肉体的に辛かったことを精神的に乗り越えたエピソードがあるとより魅力的に映る可能性が高いです。
次の章では、さらに具体的な「人生で辛かったことや経験」の回答方法について解説をしていきます。
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面接時に「人生で辛かったことや経験」の回答方法
次に、意図に沿った回答方法をどのようにしていけば良いかを解説していきます。
まず、前章では、以下の2点の意図があることを解説していきました。まずはこの意図に倣って経験を話す必要があります。
・価値観 ・精神的(肉体的)な強さ
前者の価値観は、①辛かったことや経験から生まれたもの ②辛かったことを背景に一貫性のあるものであるか の2点を軸にエピソードを整理します。
後者の精神的(肉体的)な強さは、③一般的に辛いと共感ができるトピック選び ④トピックを強力にする条件付け・背景を軸にエピソードを整理します。
この4点を軸に一度辛かった経験を整理して見ましょう。
例えば、以下のように落とし込みます。
①辛かったことや経験から生まれたもの →人の数倍、鍛錬をして当たり前
②辛かったことを背景に一貫性のあるものであるか →周りと同じようにやっていても全く成果が出なかった
③一般的に辛いと共感ができるトピック選び →全国大会に所属している半数以上が行く柔道の道場に通っていた時の経験
④トピックを強力にする条件付け・背景 →小学生ながら、皆、血を吐きながらトレーニングを行っていた道場
さらに、エピソードに整理すると以下のようになります。
「私が人生において辛かったことは、全国大会に所属している半数以上が行く柔道の道場に通っていた時の経験です。
なぜ辛かったかというと、周りと同じようにやっていても全く成果が出なかったためです。
小学生ながら、皆、血を吐きながらトレーニングを行っていた道場に通っていたのですが、同じように辛い練習を続けている周りのメンバーは、堂々と全国大会の切符を勝ち取っていたのですが、私は県大会に出られるかどうかのレベルでした。
そこで、人の数倍、鍛錬をしてようやく同じレベルに追いつけることを知り、通常、週に2-3回だった練習日を毎日に増やし、全国に出場していたメンバーに直接対決でかろうじて勝利することができたのですが、結果、全国大会には出場できませんでした。
この成果が出なかった経験は非常に辛かったです。」
このようなエピソードに整理できれば、努力経験とその原動力がわかりやすく、仕事でもパフォーマンスをどのように発揮して行くのかが伝わる話になっているかと思います。
観点を抑えることによって、エピソードの辛かったこととしての強度をグンとレベルアップできていることがわかります。
これは、「あなたにとっていかに壮絶な経験だったか」を伝えられるか、そうでないかが重要なポイントを握っています。
その点を意識しながらストーリーを作成していきましょう。
他の回答例として、次の章で具体例をいくつか挙げていきます。
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「人生で辛かったこと」という質問の具体的な回答例
この章では、「人生で辛かったことや経験」という企業の質問に対して、一見、大した経験のトピックに感じないものを、観点と話す順番によってその辛さの強さを伝え、企業が唸るストーリーに変えていく具体例をいくつか紹介をしていきます。
人生で辛かったことの回答例① 「兄と比べられたこと」
◇面接で求められる観点の整理 ①経験から生まれた価値観 →何事に対しても負けず嫌い ②価値観が生まれた原因 →3つ年齢の離れた兄に勉強もスポーツも勝てず、悔しかったこと ③トピック・タイトル →兄と比べられたこと ④トピックを強化していく装飾する背景・状況 →できる兄に比べられて、両親から褒められた記憶がない
◇面接での質問への回答例
「私が人生で辛かったことはできる兄を持ったことでした。
なぜなら、両親から褒められた記憶がないほど、優秀な兄に比べられ続けたからです。
私は、学校での成績も、スポーツも正直できる方でした。特にサッカーではチームのエース、キャプテンとして活躍をしてきたのですが、どれだけ一番になろうと、そこには圧倒的な物足りなさと劣等感を感じていました。
それが、優秀な兄の存在との戦いです。同じような成績を挙げたとしても、プロに注目をされたことのある兄と比べると周りの評価の中で、私が上回ることはありませんでした。
結果、兄を超えられておらず、仮に違う土俵だとしても、何事においても負けたくないという思いが強いです。」
人生で辛かったことの回答例② 「受験勉強」
◇面接で求められる観点の整理 ①経験から生まれた価値観 →量だけではなく質も努力において大事 ②価値観が生まれた原因 →いくらやっても容量が良い人に成績が勝てなかった ③トピック・タイトル →受験勉強 ④トピックを強化していく装飾する背景・状況 →家庭が裕福ではなく、国立大学に行くか、高卒で就職をするかの2択に迫られていた
◇面接での質問への回答例
「私が人生でもっとも辛かったことは受験勉強でした。
理由は、家庭が裕福ではなく、国立大学に合格できなければ、高卒で就職をしなければならないプレッシャーがあったからです。
私は、毎日10時間以上は机に向かって勉強をしていました。 ですが、受験シーズンになると、思ったように成績が伸びなく、それまで私よりも成績がよくなかった周りの人たちにどんどん抜かれていきました。
このプレッシャーの中、量も大事だが、学び方の質も重要だと感じ、これまで習慣化していたものをゼロから作り直した経験は非常に辛かったです。」
以上です。ぜひ、就活にお役立てください。
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