就活生が気になる「面接後のお礼メール」は、面接官の評価をあげるのか?
ー本日のテーマは「お礼メール」。それでは今回も、よろしくお願いします。
就活生の間では「面接後に送るお礼メールのマナーがわからず困っている」「敬語が難しい」といった基本的なことから始まり「面接後にはお礼メールを送ると評価が上がるって本当?」といった、悩みがあるそうです。
「面接後のお礼メールの書き方」については、後ほど編集部が紹介できればと思うのですが、企業側、人事の目線から見て「面接後のお礼メールはいつ送るべき」「どんなお礼メールを送れば面接官の評価が上がるのか」といったポイントはありますか?
手倉森:なるほど。まず、一番の基本として大学生の皆さんに知っておいてほしいのは、多くの企業において「面接後にお礼メールを送ること」が評価につながるというケースはほとんどないという事。
人事や面接担当者の場合は、面接や選考で、その大学生の人柄や性質、過去の経験、志向性などを細かく知ることで「この会社のカルチャーに合っていそうだ」「この企業で活躍できそうだ」という所を分析し、「選考の通過」や「内定」という判断をしています。
お礼メールを送ることで、面接官によっては「気遣いができる大学生だな」「社会に出ても、しっかりとやりとりができそうだな」という好印象を持ってくれることはあるかもしれません。
しかし「選考に通過させるか/採用するかどうか」という視点から判断を行う場合、そういった気遣いの部分より、カルチャーへのフィットや志向性といった部分の方が圧倒的に重要視されます。すなわち「お礼メールを送るかどうか」が「面接の評価」に影響することは、殆どないんですね。
逆に言えば、言い方は悪いかもしれないですが、「この会社の風土では活躍するのは難しそうだな」「他の会社や業界に行った方が活躍できるんじゃないかな」と面接で判断を下した場合「この子はマナーがなっているから面接通過にしよう」というケースは無いということです。
―確かに、言われてみれば、まずは「その会社に合っているか」という、面接などで測られる部分が最重要になるのは当たり前ですよね。
手倉森:もちろん「せっかく面接をして下さったのだから、お礼の連絡をしないと気持ちが悪い」といった考えが自然に出てきて、丁寧にお礼メールを送る大学生さんもいるでしょう。
そうした方は、もちろんお礼メールを送ったからといってマイナスになることはほとんどありませんから、是非続けていただきたいなと思います。
その一方で、「面接後に自分の評価をあげること」が目的で企業側にお礼メールを送るのというのは、あまり意味がないことだと思います。
―では、結論として「お礼メールで面接・選考」の評価は変わらない、と。
手倉森:そうですね。ただ、もちろんマナーとしての観点で、お礼メールを送った方が良い場面はたくさんありますから、そこは注意してください。社会人としてのマナーを抑えておくと、減点を防ぐことにつながりますから、覚えておきましょう。
就活で「お礼メール」を送るべきタイミングは?面接の後にいちいち送るべき?
―就活生の中には、どんなタイミングでお礼メールを送ればいいか、マナーの部分で少し迷う人もいると思います。
採用選考において、このタイミングでお礼メールは送るべきだ、こういう場合はわざわざ連絡しなくてもよい、などの基準があれば、教えていただけますか?
手倉森:簡単に言えば、「その社員とのコミュニケーションの量」や「どれだけ手間をかけているか」といった部分で判断すれば良いような気がします。
例えば、先ほどの「面接」での話。評価には関係ないけれど、面接官にお礼メールを送るべきかどうか。
相手が面接で一度会っただけの社員の場合、わざわざ毎回「本日は面接の機会をいただきありがとうございました」といったお礼のメールを送るかといえば、その必要はないかと思います。
単純に、先ほどの「コミュニケーションの機会」といったところもそうですし、ある種、面接官も「当然の業務」として面接を行なっていますから、その場合お礼メールを送る必要はないかと思います。
そもそも面接官は1日に多くの大学生と面接をしますから、その一人ひとりに対して、メールでの対応をするのも難しいですからね。まぁ、そもそも面接官がメールアドレスを教えてくれる、というケースも数少ないと思いますが...。
これは、企業説明会などの機会も同様ですね。
―あまり密なつながりにならない場合は、大学生側もそこまで気を使う必要はない、と。
手倉森:一方で、就活において、特定の社員と密に接する機会もあると思います。
例えば、いわゆる「リクルーター」として、特定の担当者が「自分の担当」として付いてくれて、会社のことや就活のことなどについて、面接の前に相談に乗ってくれたり。また、一緒にランチをしてくれたり、直接連絡を取り合いながら面接の日程を決めたり、といったケースも多々あると思います。
そういった場合は、何かあるごとに、きちんとお礼の連絡をするべきだと思います。例えば「本日はお忙しい中、面談のお時間をいただきありがとうございました」や「ランチをご馳走になりありがとうございました」「日程のご調整ありがとうございます」など、その場に応じた連絡をしていくべきですね。
また「手間」という観点で見れば、OB訪問などの機会もそうですね。業務時間とは別に、自分のために時間を割いてもらう。そうした際は、お礼の連絡をするべきです。
―ありがとうございました!お礼メールは評価のためではなく、あくまでもマナーのため。そして、関係者やかけていただいた手間に応じて、丁寧にメールを送る、この辺りをおさえていれば、基本は大丈夫そうですね。
以下では、編集部が作成した、お礼メールの例文を掲載していきます。
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就活・面接後で送るお礼メール書き方のポイントと例文
ーでは例文についてお伝えする前に、今一度お礼メールのポイントを、振り返りましょう。
お礼メール書き方のポイント ・件名はわかりやすく ・読み手に負担をかけないよう、伝える情報は簡潔に ・テンプレートになりすぎないように
・返信の手間をかけないよう、返信不要の旨を伝える ・文章は、固すぎなくても大丈夫 ・お礼メールは早めに送ろう
お礼メールの書き方がわかる例文
<件名> 本日の面接のお礼_エンカレ大学 エンカレ太郎
<本文> 株式会社○○ ○○部 ○○様
エンカレ大学のエンカレ太郎です。 本日はお忙しい中、面接のお時間をいただき誠にありがとうございました。
==以下は自分で感じたことを元に、カスタマイズしましょう!==
○○様にお話をいただいたことで、貴社の事業内容や、貴社でのキャリアなどをより具体的にイメージすることができ、○○業界で仕事をしたいという気持ちがより一層高まりました。
==以上は自分で感じたことを元に、カスタマイズしましょう!==
またお会いする機会などあるかと存じますが、その際は何卒よろしくお願いいたします。
加えてご多忙かと思いますので、返信は不要です。
改めて、本日はお忙しい中面接のお時間をいただきありがとございました。
引き続き何卒よろしくお願いいたします。
エンカレ大学エンカレ学部エンカレ学科3年 エンカレ太郎 TEL: Mail:
就活でお礼メールを送る時間帯について
ここまでは、就活でお礼メールを送ること意味、そしてメール例文を作成する際の注意点について述べました。
最後にお礼メールを送る時間帯について確認しましょう。
面接後のお礼メールは極力当日中、遅くても翌日に送る
一般的にお礼メールを送るタイミングは、面接やOB訪問が終わった当日に送れれば理想です。
というのも、メールを面接官や採用担当が確認していた場合お礼のメールが当日中など早いタイミングの方が、好印象を受けます。
一方で、面接やOB訪問の直後に予定などが入っており、当日中にお礼メールを送れなかった場合は早くても翌日中にはお礼メールを送ることが重要です。
そしてそのメールを面接担当者やOBが早く確認し、好印象を持ってもらえるよう努めましょう。
面接のお礼メールを送る時間帯は、業務時間中が理想。
そして面接後のお礼メールを送る時間帯としては、採用面接当日もしくは翌日の9時から17時の業務時間中に極力送りましょう。
電話の場合と異なり、メールを送る時間帯は気にする必要はないのでは?と思うかもしれません。
しかし極端な例ですが、深夜にメールを送った場合、その日の朝担当者が深夜に面接後のメールが送られてきたと気づけば、「常識のない就活生」と思われかねません。
なので電話と同様、メールは業務時間中の時間帯に送り、面接・OB訪問に対する感謝の念が伝わるよう努めましょう。
いかがでしたでしょうか。お礼メールは、面接など選考結果に関係しない、とはいえマナーとしてとても重要です。
OB訪問や面接対策など、就活では多くの社会人に力を借りることになるかと思います。
大学生のみなさん、メールに限らず面接のマナーを守って、よいご縁を見つけてください。
その他の面接マナーも復習しておこう
今回はお礼メールについて、ご説明しました。
就活には他にも様々なマナーが存在します。
「マナーが守れていないだけで、印象が悪くなる。」なんてことは避けたいですよね。
マナーを知りたい場合はしっかり復習して、好印象を目指しましょう。
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