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内定承諾後の内定辞退は可能!内定辞退するあなたが知るべきこと

就活で最終選考を突破すると、晴れて企業から内定をもらえます。内定を承諾した後に万が一、それを辞退したいと考えた場合、どうなるのでしょうか?ここでは、内定を辞退する際に注意すべきことを、手順などと共にお伝えします。

内定承諾書提出後でも内定辞退はできる

内定承諾書提出後でも、内定辞退は可能なのでしょうか?結論から言うと、問題なく内定を辞退することが可能です。内定承諾書とは、就活で内定を得た後に企業から提出するよう求められる書類のことです。

内容は、内定の承諾と入社の意思を企業側へ確約する旨が多いです。署名と捺印などの簡単な書式のため、あまりよく考えずに提出する学生もいます。その後万が一、内定を辞退したいと考えた場合でも、書類を出したからと言って心配する必要はありません。

内定承諾後の内定辞退は違法ではありません。その根拠は、憲法の職業選択の自由と、民法の雇用契約の2点です。1点目は、憲法の職業選択の自由です。憲法の第二十二条には、以下のように記載があります。

「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する」

http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=321CONSTITUTION

これは、学生側に職業を選択する自由があることを示しています。そのため、企業側が出した内定に必ずしも従う必要はないのです。内定を承諾した後でも、辞退をすることが可能です。

2点目は、民法の雇用契約です。民法の第六百二十七条では、以下の様な記載があります。

「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する」

http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=129AC0000000089_20180401_429AC0000000044&openerCode=1#2289

言い換えると、入社日の2週間より以前であれば、いつでも内定を辞退することができるのです。これらの理由から、たとえ内定承諾後であっても、入社ではなく辞退の決断をした時には、迷わずに辞退の意向を企業側に伝えてください。

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内定承諾後に内定を辞退する手順

ここからは、実際に内定承諾後に内定を辞退する際の具体的な方法について、お伝えしていきます。まずは、内定承諾後に内定を辞退する手順についてです。

内定承諾後に内定を辞退する場合。おススメの手順は、企業の担当者に直接電話で辞退の意向を伝え、それから重ねて辞退の意を伝えるメールを送る方法です。

この手順には、二つの目的があります。

1つ目の理由は、一方的な連絡になることを避けるためです。メールや手紙で辞退の意向をいきなり送り付けてしまうと、企業側は一方的な印象を受けます。内定辞退を学生に突き付けられたと捉えられる恐れがあります。

そのため、辞退の意向は、電話で双方向のコミュニケーションが取れる状態で伝えましょう。

2つ目の理由は、企業側への配慮を示すためです。電話で伝えた辞退の意向をメールで文面に残すことは、辞退の意向を伝えた記録を残すために有用です。また、確認の意味でメールを送ることで、企業側に礼儀正しい印象を与えやすくなります。

内定承諾後に内定を辞退する際の注意点が、3点あります。「可能な限り早く伝えること」「マナー違反に注意すること」「丁寧な対応を心がけること」です。

1点目は、可能な限り早く伝えることです。

内定辞退を決心したら、辞退の意向を可能な限り早く企業側に伝えましょう。なぜなら、内定を承諾した時点で既に、企業では入社に関する手続きを始めている場合があるからです。

内定辞退をされれば、就活の予定が狂い、企業側の損失となります。内定辞退は、早ければ早い程、企業に大きな迷惑をかけることを避けられるのです。

2点目は、マナー違反に注意することです。

メールや電話で連絡を入れる時間帯や言葉遣いに注意して下さい。内定を辞退するからとは言っても、最後のやり取りを含めて全てが就活の一部となります。

気を抜かずに、ビジネスマナーをしっかりと守って、穏便な内定辞退を目指しましょう。

3点目は、丁寧な対応を心がけることです。

企業側に対する感謝や謝罪の意を忘れず伝えましょう。なぜなら、内定承諾後の内定辞退は、後のトラブルにつながりかねないからです。

例えば、企業との関係が悪くなり、就職後に仕事において不利益が出るなどの危険性があります。その辞退を避けるためにも、丁寧に対応することを心がけ、穏便な内定辞退を目指すことをお勧めします。

内定承諾後の内定辞退メール例文

内定承諾後に、メールで内定辞退を伝える際、どのような文面で送るべきなのでしょうか。メール例文と、注意すべきポイントについて、お伝えします。

件名:内定辞退のご連絡 本文: お世話になっております。〇〇大学○○学部の〇〇〇〇と申します。 先ほどは、ご多忙にも関わらず、お電話にてご対応いただきありがとうございました。

誠に身勝手で恐縮ですが、自分の適性を考えた結果、貴社の内定を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。

お忙しいところ貴重なお時間を割いていただいたのにも関わらず、大変申し訳ありません。

就職活動で、貴社にお世話になったことを感謝しております。ありがとうございました。

末筆ながら、貴社の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。

署名

以上の例文で注意すべきポイントが、2点あります。マナー上決められた文章の構成を守ること、謝罪と感謝の意を示すことです。

1点目は、マナー上決められた文章の構成を守ることです。具体的には、冒頭では名乗ること、要件を手短に表すこと、文末に企業の発展を願う一文を入れること、最後は署名で締めることです。このメール文の順番は、ビジネスにおいて、常識ともいえるマナーです。

構成が違うと、無礼な印象を与えかねません。また、企業の担当者が文を読みにくくなります。そのため、メール文の構成は必ず守って下さい。

2点目は、謝罪と感謝の意を示すことです。具体的には、電話で応対してくれたことへの感謝、就活において多大な時間を割いて選考を行って内定を出してくれたことへの感謝、内定辞退をすることへの謝罪、などが挙げられます。メールは電話と異なり、一方的な連絡の手段です。

内定辞退をするという用件のみの文では、企業側に悪い印象を与えかねません。メールでは、辞退の要件に添えて、謝罪や感謝の意を必ず書き表し、企業側への敬意を伝えるようにしましょう。

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内定承諾後、辞退をする際の電話例文

内定承諾後、電話で辞退の旨を伝える際は、どのようにするべきなのでしょうか。トークスクリプトと、注意点についてお伝えします。

就活生:こんにちは。先日内定のご連絡をいただきました〇〇大学〇〇学部の○○と申します。

恐れ入りますが、人事部のご担当〇〇様はいらっしゃいますでしょうか?

(電話が担当者に代わる)

就活生:お忙しいところ失礼いたします。〇〇大学〇〇学部の○○と申します。先日は、内定をいただきありがとうございました。

本日は、非常に申し上げにくいのですが、自分の適性などを考えた結果、内定の辞退をさせていただきたくご連絡いたしました。

〇〇様には説明会時からお世話になり大変申し訳なく思っております。 ご迷惑をおかけし申し訳ありません。

(先方から了承の返事がある)

就活生:お忙しい中、ご丁寧にご対応をいただきありがとうございました。それでは、失礼いたします。

以上のトークスクリプトの注意点は「名乗ること」「要件を先に伝えること」「忙しい中対応してくれたことに対する感謝を伝えること」の3点です。

1点目の注意点は、名乗ることです。

電話口の社員が変わるたびに繰り返し名乗りましょう。電話は、手紙やメールとは異なり、文面に内容が残らないからです。聞き逃しや聞き違いがある危険性もあります。名前などの重要な情報は、間違いがないように複数回伝えるようにしておくと安心です。

2点目は、要件を先に伝えることです。

企業の担当者は多忙であることが予想されるため、会話は手短にすべきためです。辞退の要件を先に伝えることで、企業の担当者にとって、分かりやすい電話になります。辞退の要件を先に伝えることは、穏便な内定辞退を目指すために重要なのです。

3点目は、忙しい中の対応に対する感謝、お詫びを伝えることです。

突然の電話で、その上内定承諾後の辞退となれば、企業側からすればあまり良い知らせの電話とは言えません。忙しい中での対応に対する感謝の意を示すことは、企業側への敬意を示すことに繋がります。

直接担当者に内定辞退を説明することになったら

企業の担当者に直接会って話し、内定辞退を伝えることがあります。その際のポイントについてお伝えします。ポイントは、「服装に注意すること」「言葉遣いなどのマナーに注意すること」「謝罪や感謝の意を示すこと」「毅然とした態度で挑むこと」の4点です。

1点目は、服装に注意することです。

企業の担当者と直接会う場合は、就活の面接時と同じく、リクルートスーツで挑みましょう。ビジネスの場において、服装を正すことは基本です。きちんとした身なりで対面することで、相手に与える印象も良くなります。

2点目は、言葉遣いなどのマナーに注意することです。

就活の面接ではないからと言って、フランクな雰囲気で話すことは避けましょう。尊敬語や謙譲語を使い、相手への敬意を示してください。

また、お辞儀をする、スマートフォンを見ない、遅刻をしないなどの基本的な所作についても注意して下さい。電話やメールとは異なり、直接企業の担当者と会う場合、外見に関する情報についても、印象の良しあしを左右する項目になるからです。

3点目は、謝罪や感謝の意を示すことです。

就活でお世話になったことへの感謝、内定をいただいたことへの感謝、内定辞退することへの謝罪、貴重な時間を割き直接会って応対してくれたことへの感謝などを、その都度言葉で伝えるようにしましょう。

4点目は、毅然とした態度で挑むことです。

電話やメールと異なり、直接企業の担当者に会って話をすることは、場の雰囲気や相手の話す内容などによって、自分の気持ちが揺らぎやすいもの。

場合によっては、強い言葉で内定辞退を引き留めたり、甘い言葉で入社の意欲を促したり、学生を惑わす担当者も少なくありません。そのようなことがあっても、動じることなく、毅然とした態度で挑みましょう。

内定承諾後であっても、内定を辞退することは法的に何ら悪いことはありません。また、よく考えた結果の決断なのですから、おじける必要もありません。

就活において入社する先を選択することは、これからの人生を大きく左右する重大な決断です。強い気持ちを持って臨んで下さい。

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