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証券業界5年目の女性社員が、就職先を決めた理由 #2

多くの就活生が志望する証券会社。証券の先輩社員たちは、なぜ証券会社に就職を決めたのか?証券会社への志望動機や面接はどのようにすべきなのでしょうか。そこで、新卒で証券会社に入社し、営業職として5年経った有村さん(仮名)にインタビューを行いました。

現役社員に「証券会社」に就職を決めた理由を聞く

今回は、日系証券会社で営業を務める5年目女性社員、有村さん(仮名)に証券会社に就職した理由や、就活のアドバイスを伺います。

また、以前en-courageでは有村さんに、証券会社の「営業職」についてインタビューを行いました。ご興味のある方は、ご一読してみて下さい。

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就職活動中に証券会社に興味を持ったきっかけ

ー有村さん、今回も宜しくお願いします。まずお聞きしたいのは、就職活動で証券会社を受けようと思ったきっかけについてです。

有村:わたしが証券会社の仕事に興味を持ったのは、大学在学中に経験した半年間のアメリカ留学の時です。中でもきっかけだったのは、留学先で出会った中国などアジアからの留学生達の考え方に、触発されたこと。

当時彼らは、いかに自分がお金を稼ぐために事業を起こすか、そしていかに国に貢献するかを、日々熱く語っていました。当時、学歴に縛られてばかりいた私にとっては、彼らの「お金を稼ぎ、社会に貢献することが重要」という考え方が、非常に新鮮だったんです。

彼らには、先進国である日本への憧れと、自国の発展を自らの手で成し遂げていくという自信がありました。私は彼らに刺激を受け、証券会社の社員として営業により多くの人に投資をしてもらい、日本経済の発展に寄与したい、と思うようになったのです。

ー留学中に、就学生の「お金を稼ぐことが重要」という価値観に触れたことがきっかけだったと。では、帰国後どんな就職活動を進めていたのですか?

有村:大前提として、就職活動を始めた時点で既に私は「証券会社に行きたい」という思いが強かったです。なので証券会社に入社して営業の仕事をすることがベースに合って、その上で多くの企業を見て回りました。

なぜなら、証券会社では、常に全ての企業の動向を追って投資先を吟味する姿勢が重要だからです。そのため私も、金融、メーカー、食品、商社、人材など、幅広い業界の様々な仕事に関する情報を集め、説明会に参加し、選考に応募しました。

このように広く業界を見ていたおかげで、証券会社の選考でも「投資という観点から、多くの企業や日本全体に貢献したい」という私のスタンスが伝わりやすかったと思います。

証券会社への就職を決めた理由

ー既に「証券会社への就職」という選択肢を強く持っていて、その上で幅広くの業界を見ていたんですね。では、証券会社に就職を決めた直接的な理由とは何だったのでしょう?

有村:証券会社の営業職への就職を決めた理由は、企業の発展に寄与できること、自分自身を大きく成長させられることの2点です。

1点目は、企業の発展に寄与できることです。証券会社社員の仕事は、主に営業です。顧客に投資先を提案し、実際に資金を投じてもらうのです。投じた資金は、投資先企業の成長のための資金になります。結果、投資先企業の事業が上手くいき、株価が上がれば、顧客の利益にもなります。

このことは、自分自身が企業の発展の一端を担っていることと同じだと就活生であったころから感じていました。まとめると、自分の仕事が日本経済の発展のためになることが理由の1つ。

2つ目の理由は、自分自身を大きく成長させられると感じたためです。証券会社の営業は、業務内容が過酷なイメージがありますよね(笑)。営業が行う、「投資」は、場合によっては損失を被ることがあるリスクの高い行為です。

社員が営業で良かれと思って勧めた商品の運用が上手くいかず、顧客に損失を生じさせることは多々あります。また、リスクを恐れる人が多い中、新規顧客の開拓も行わなければなりません。

証券会社の営業社員には、大いなる精神力と努力が必要になる。なので、証券会社の社員として厳しい環境に身を置くことで、自分自身を大きく成長させると感じていました。

ー日本社会への貢献、そして自己成長の2つがキーだったのですね。では、今有村さんが思う、証券会社に就職するメリットとはなんでしょう?

有村:「実力主義」がメリットの1つだと思います。証券会社の社員は、業務が大変ですが、成果に応じて評価がなされる傾向があります。

もっと言えば、社員の入社年次や出身大学に左右されることなく、結果を出した社員が出世していくのです。他の企業と比較して、証券会社社員は、年収が高い傾向にあります。

もちろん、業務の過酷さから平均的に年収は高めなのですが、それ以上に、成果を出している社員に支払われる報酬が高くなっているのです。

また、実力主義であるが故に、証券会社での選考は「学歴」や「偏差値」ではなく、過去の経験や考え方など、就活生の「人柄」「能力」にまっすぐに向き合う傾向が強いですね。

私は様々な企業の説明会や面接に参加しましたが、私の学歴抜きに、過去の経験や考え方をまっすぐ見てもらえた会社は、多くはありませんでした。

「自分の実力に見合った報酬をもらいたい」

「自分の能力や資質を見抜いてくれる会社に入りたい」そんな就活生の方に、証券業界は向いていると思います。

証券会社に就職後感じたギャップ

ーここまでは、有村さんが証券会社に就職を決めた理由について、伺っていきました。では、入社前のイメージと証券会社に入社後のギャップについて教えてもらえますか?

有村:正直に言うと、証券会社の社員として働いて、就職後に感じたギャップはありませんでした。証券会社に対するイメージと実際の仕事内容に関しては、違いはありませんでした。

周りの動機を見渡しても、証券会社に入社する社員は、入社前と入社後のギャップを感じている人は少ないと思います。なぜなら、入社の前に厳しい環境に身を置くことを、皆覚悟しているからですね。

しかし、イメージするのと実際に働いてみるのとではわけが違います。想像していた大変さに、心身が追いてこないんです。例えば、新規顧客の開拓営業では、1日に何十件もの自宅や会社を飛び込みで訪問し、何百件もの自宅や会社に電話をかけます。

当然、ほとんどの先で門前払いを受けます。「結構です」「忙しいんです」「もう来ないで」「迷惑です」などの言葉を無数に浴びることになるのです。

分かっていても、実際に面と向かって他人から自分を否定される言葉を投げかけられることは、思っていたよりキツイポイントでした。この営業の時に受けるダメージが、想像以上にでかかったです。

また、暑い日も寒い日も、雨の日も風の日も、どんな場合でも営業活動は続きます。訪問と電話の繰り返しとなるのです。どんなに工夫や回数を積み重ねても、誰も振り向いてくれません。

努力が必ず実を結ぶわけではないため、何度もくじけそうになります。上手くいかなくても、毎日、訪問と電話を繰り返さなければなりません。このように、証券会社の社員として入社してしばらくは、顧客獲得のために汗と涙を流す日々となります。

実際に投資先の提案をし、商品を購入してもらえるのは、わずかです。それ以外はひたすら訪問と電話の単純作業となります。そのため、理想に大きく期待しすぎている人にとっては、そこにたどり着くまでの苦労が想像以上に膨大なため、厳しく感じるかもしれませんね。

ー証券会社での仕事は想像以上にハードなんですね...ではここからは話題を変えて、就活生に対するアドバイスを聞いていきます。証券会社に就職するために、「志望動機」では何を意識するべきでしょう?

証券会社に就職するための、志望動機の作り方

有村:個人的な経験からのアドバイスになってしまうのですが、志望動機について注意する点は3つですね。

1点目は、証券会社に対する自分の想いを明確にしておくこと。

私は、留学から得た経験と自分の目的を伝えるように意識していました。なので、志望動機を問われた際には、先ほどお伝えした留学経験を伝えていましたね。

2点目は、証券に対する「想い」を実現するために、取り組んだ努力内容を伝えること。

例えば、私は自己PRや他の質問に対して、留学で抱いた想いを形にするため、自分が努力してきたことをアピールしました。具体的には、複数の資格を取得したことと就職活動において企業研究に力を注いだことを話しました。

留学前と後との変化、その後の実行力に焦点を当てて、ストーリー性を持たせていましたね。

こうすることで、面接全体を通して、企業の発展に寄与する想いと、自分自身の成長を成し遂げたいという気持ちを伝えられるよう工夫しました。

3点目は、「貪欲な向上心」と「顧客目線をアピールすること」かなと思います。貪欲な向上心をアピールすべき理由として、証券会社の営業社員の仕事は過酷なためです。なので、仕事の過酷さに耐えうる人材や向上心のアピールが大事になります。

次に、顧客目線のアピールについてです。私個人の感覚的な意見だと、金融業界では、顧客のために尽くせる人材が好まれる傾向にありますね。顧客目線を志望動機でアピールする方法として、「物ではなく目に見えないお金を扱うことから、よりセールスの人間力が必要である点に魅力を感じた」という志望動機が挙げられます。

金融商品の販売は、人柄が重要であるため、顧客のために尽くせる人材であることをアピールすることがお勧めです。

証券会社志望の就活生に!証券会社の「面接」を突破するコツ

ーでは最後に、証券会社の面接を受ける際に注意するべきポイントを教えて下さい。

有村:証券会社の面接を突破するコツは、はきはきとした態度で自信をもって面接に進むことが大事だと思います。

業務の過酷さに耐えうる人材であることをアピールするため、話の内容はもちろんのこと、言動や所作についても自信を持って挑むようにしてください。なよなよしている、しどろもどろだ、声が小さい、元気がない、などの行動はマイナスの評価につながります。

ーそのほかに、証券会社の面接を受ける上で必要な準備等ありますか?

有村:証券会社の面接に必要な準備は、金融機関向けの服装、基本的な経済知識の2点ですかね。金融機関は、規律を重んじる傾向が強いため、カジュアルな見た目は認められません。

例えば、スーツは黒の無地、シャツは白の無地など、最もスタンダードな服装を選びましょう。髪は黒色短髪で臨む方が良いでしょう。女性で髪が長い場合は、後ろで1本に結んだ方が無難です。

2点目は、基本的な経済知識です。証券会社の書類選考で用いられる学力試験は、他の企業と同じものが多いため心配はいりません。重要なのは、その後の面接です。

場合によっては、面接の中で基本的な経済知識を問われることがあります。また、中には面接中に簡単な算数の問題が出されることもあります。

内容は平易であるため、会話の中で突然問われても動揺することがないように、心構えを持つようにしましょう。私の場合は、証券会社の最終面接で、今朝の新聞で気になったニュースについて問われました。

当時、日経新聞を購読し、毎朝気になるニュース記事1つについて、考えをまとめてから家を出るようにしていましたね。証券会社を志望する上では、ニュースを確認するなど社会全体に関心を持つ姿勢を持つべきだと思います。

ー本日は就職のきっかけから、面接のアドバイスまで幅広く伺いました。有村さん、今回はどうもありがとうございました。

また、エンカレッジでは、大手証券会社の比較記事を掲載しています!是非以下の記事も参考にしていただき、これからの就職活動に役立ててもらえれば幸いです。

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