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ES(エントリーシート)の書き方のコツとマナーとは?

エントリーシート(ES)の書き方がわからないと思う学生は多いです。内容は書けてもマナーで失敗している学生も少なからずいます。これから就職活動を本格化する学生は必読の、ESの書き方のコツとマナーを紹介します。

伝わりやすいES(エントリーシート)とは?

伝わりやすいエントリーシートの書き方のコツをつかむには、まずエントリーシートを知ることからはじまります。エントリーシートがどのように読まれているかを考えることが重要です。企業人事はエントリーシートを何度も読み返しません。

多くのエントリーシートを短い時間で読んで、通すかどうかを判断します。そのため、アピール内容の良し悪しよりも先に、「分かりやすさ」が必須です。一読してよく分からないエントリーシートは、不採用のボックスに仕分けられます。

・結論から書く まず、伝わりやすいエントリーシートの条件の一つに、結論を先に書く必要があります。大学で書く多くの文章では結論を先に書く必要はありません。

しかし、ビジネスでは結論を先述べることが当たり前です。ビジネスパーソンである企業人事が読む訳ですから、問われていることに結論から回答することが必須です。これは面接でも同じです。

・強みを示すワードは自分らしく具体性を持たせる 就活生のエントリーシートを読んでいるとよく見かけるのが「私の強みは粘り強いさです」という最初の一文です。一見何も問題無いように思うかもしれません。しかし、何枚も何枚も「粘り強さ」をアピールするエントリーシートを読む企業人事からすると、印象に残らないのです。

では、どうすればいいかというと、どんな「粘り強さ」なのか、このポイントを自分の経験から付け足すこと。

例えば、「私の強みは、粘り強く周りを巻き込む働きかけられる点です」「私の強みは成果を出すまであきらめない点す」とするだけでイメージが湧きやすいです。

・エピソードは瞬間を切り取る 自分は色々なことを頑張ったから、「様々な」ことに取り組んだ、とまとめたがる学生がいますが、これは逆効果です。絶対にしないほうが良いです。一つのエピソードを深く、が鉄則です。

エピソードを書く際に学生が陥りやすいのが、1から10まで全部を説明することです。その活動の始まりから終わりまで時間軸で説明しようとすると、浅い内容になりがちです。

時間で追うのではなく、瞬間で切り取ることを考えましょう。仮に3年間アルバイトをした話でも、「3年間がんばった」ではなく、「ある1日のあるお客様との出来事」を切り取るほうが具体性が出やすいです。

・仕事をイメージさせる エントリーシートは、自分が仕事で貢献できることをアピールする文章です。しかし、その観点が抜けている学生が非常に多いです。

最初は念頭に置いても、書き進むにつれて仕事の観点が抜けてきます。常に企業人事の立場になって、このアピールが仕事を想起させられるか、と意識しましょう。

ES(エントリーシート)の基本項目の書き方と注意点

エントリーシートはWEB提出タイプが一般的になっていますが、手書きのエントリーシートも意外にあります。就活生の皆さんは、手書きになった途端ハードルが上がる気がしませんか?

それこそが企業が手書きのエントリーシートを課す理由の一つです。企業側からすると手書きを課すのは、入社したいと本気で思っている学生だけが応募するというメリットがあります。ここでは手書きを中心に、基本項目の書き方と注意点について説明します。履歴書とも共通します。

・最初と最後にやること 日付の欄があります。ついつい一番最初に書いてしまいがちですが、書いたその日に提出するとは限りませんので、これは最後に取っておきましょう。日付は最後に取っておいて、忘れることもありますので、意外に要注意項目です。

日付とは逆に最初にすべきことがあります。それは印鑑を押すことです。最後まで丁寧に書いて最後に押した印鑑がさかさまだったら悲劇です。

最初に押してしましょう。シャチハタではなく朱肉をお勧めします。気にしない企業もあるかもしれませんが、正式な書類にはシャチハタを使わないというのが一般的なルールです。

・基本情報(氏名・住所・連絡先)の書き方 「ふりがな」はひらがなで記入し、「フリガナ」はカタカナで記入します。住所は都道府県から省略せずに記入し、マンション名も忘れずに記入しましょう。

連絡先は、固定電話が自宅にない場合は携帯電話のみでもOKですが、企業からは非通知でかかることも多いので、非通知でも着信するように携帯の設定を変更しておくことをお勧めします。

・学歴の書き方 書き始めは義務教育の終了である終了時である中学校卒業から書くのが一般的です。県立や市立は省略せず「○○県立○○中学校」「○○県○○市立中学校」というように書きましょう。

高校も県立や市立は同じように記入します。高等学校を書くべきところを、「高校」と記載しないよう注意して下さい。中高一貫校は、次のように記載します。「200〇年 私立○○中等教育学校前期課程修了」「200〇年 私立○○中等教育学校後期課程修了」

大学は学科だけでなく、専攻もある場合は専攻も書きましょう。最近は長い学部名が増えていますので、書ききれない場合は2行にまたがっても構いません。

社会人の転職の場合は「在職中」と書くことが多いですが、新卒の場合は「在学中」ではなく「卒業見込み」を用います。「202〇年3月 〇〇大学□□学部○○学科 卒業見込み」このように記入しましょう。大学院の場合は「修了見込み」となります。

・志望動機の書き方 志望動機は就活生が大変苦労する箇所です。やりたいことが明確でない、という声も聞きますが、実際は「やりたいことがない」ではなくて「仕事をよく知らない」というほうが現実のように思います。志望動機を書くための仕事研究が企業研究が不足している可能性が高いです。志望する企業の職種をしっかり調べましょう。

志望動機の組み立ては、最初の主張として「やりたい仕事」、その根拠として「志望のきっかけや自分の強みなどの具体的な理由」を書いて、最後にまとめとして「やりたい仕事や志望先への意気込み」を書くとよいでしょう。

志望動機の書き方についてもっと知りたい方は、現役人事の高清水さんに聞いたこちらの記事を参考にして下さい↓。

・自己PRの書き方 自己PRの書き方は、前項の「伝わりやすいES(エントリーシート)とは?」を参考にしてください。組み立て方としては、最初の主張として「自分の強み」、その根拠として「強みを裏付けるエピソードやそこで学んだこと」、最後にまとめとして「強みの再確認とそれを企業でどう活かすか」という構成がシンプルで伝わりやすいです。文字量は根拠部分で調整しましょう。

ES(エントリーシート)提出時のマナーとは?

就活生の皆さんはエントリーシートの内容を考えたり丁寧に書くことに精一杯で、提出時のマナーがおざなりなります。マナーができていないと、だらしない印象を与えます。

どんなに優秀でも、提出時のマナーが守れていないだけで、「ノックアウト要件」を満たしてしまい不採用になりえます。逆に言えば、マナーだけが良くても合格はありません。最低限必要な知識として、マナーを理解しておきましょう。

・提出前にすべきこと まずは下書きをすることをお勧めします。企業から直接配布されたエントリーシートであれば、コピーをしてから下書きをして下さい。書き上げた下書きは、読みやすいかどうかを、他人(出来れば社会人)に見てもらうことをお勧めします。他人が読んだときにどう感じるかを常に意識しましょう。

完成したエントリーシートや履歴書は提出前に必ずコピーをしておきましょう。複数の企業に提出すると、どの企業にどのエントリーシートを出したか分からなくなるからです。面接のときに提出したエントリーシートをもとに質問されることも多いです。面接のときに「私、どの自己PRを書いてましたか?」と質問してしまう就活生は、笑い話ではなく現実にいます。

・いつ提出すべきか 大学生に限らず、人は締め切りギリギリになってからアクションを起こすことが多いです。仕事では、完成度よりも期限に間に合うことが大事であることが多いです。エントリーシートも当然締め切りギリギリになるのは避けましょう。

WEB提出の場合、締め切り時間近くになるとサーバーが混雑して提出できないことも。せっかく書いたのに志望企業に提出ができないのは悲劇です。紙を郵送する場合でも、消印有効の場合と必着の場合がありますので気を付けましょう。

WEBにしても、紙にしても締め切り基準ではなく、応募開始日を基準に早めの提出をお勧めします。なぜならば、ESの評価は締め切り後に全部まとめてする場合と、順次評価する場合があります。

早い段階でESが通過すれば、早くに個別の企業説明会に呼ばれます。つまり、基本的にはESを早く提出すべきと言えます。

・書き方のマナー まずエントリーシートを書くペンは、シャープペンシルもダメですが、消せるボールペンもNGですので気を付けてください。黒のボールペンが基本です。自分にとって書きやすいものを用意しましょう。

書くときに注意をしてもらいたいのは、丁寧に書くことです。最初は丁寧に書いていて、途中から雑になっているエントリーシートをよく見かけます。下手でもいいので、相手が読むことを意識して丁寧に書きましょう。

手書きのエントリーシートの場合「読みやすい」ということが重要なので、文字の大きさ、文字の間隔、9割程度の分量を埋める、などを意識しましょう。良い内容であっても、小さい文字でびっしり書いてあったら、正直読む気が失せます。読みやすさを意識して、箇条書きやタイトルをつけることも良い方法です。

間違えたときは修正液は使用できません。手書きの場合は、集中して書き上げる根気が必要なのです。