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【後編】ライバルは世界のトップ、グローバルカンパニー。

2017年2月、「世界のトッププレーヤーと戦える事業、人材に触れる」ことをテーマとしたインターンシップを開催するという、丸紅株式会社。 今回インターン開催に際し、人事部新卒採用担当の吉田様、和田様、そして特別ゲストとして、採用・人材開発課長の野村様にインタビューを行った。 前編では「商社の存在意義」と「世界のトッププレーヤーと戦うとは」についてお話を頂いた。 後編では、丸紅とはどんな企業なのか、丸紅ならではの魅力とは何かについて、迫っていく。

前編の続き

ー「丸紅」という会社の魅力、またそこで働く人材の魅力についてお伺いしたいと思います。

 インタビューに際し学生の声を聴いてみると、商社に興味を持つ学生であれば、その事業が「トレーディング」「事業投資」だという位の認識はしていると。ただその中で、5大商社の違いって何だろう?という所が分からない方がとても多い。

 また「丸紅」についてのイメージを聞くと、失礼を申し上げますが、5大商社の中では末席だとか、企業規模で劣るために案件が少ないのでは、財閥系の方が面白い仕事ができるのでは、というイメージを持っている学生が多いようです。この辺りについて、お聞かせ願えますでしょうか?

なるほど...。まあ、色んな見方はあると思いますが、基本的な考え方として覚えておいて欲しいのは、総合商社がやっていること自体はあんまり変わらないということです。

これはどこの商社の人も同様に考えていて、同業の課長たちが集まったときも、根本はどこも正直同じだよな、なんて話が出たりとか。

もちろん、事業における得意不得意だとか、その事業に対するアプローチ、また最後の一歩の工夫だとかっていう違いはあります。しかし、トレーディングをやって、投資をやって、っていう基本的な構造は変わらないんですよね。

でも、いわゆる財閥系の商社は国家と強い結びつきがあるんじゃないか、国家的なプロジェクトに多く携わっているんじゃないかというなんとなくのイメージを持つ方が多い、というのは私も実感しています。

私からは2点、弊社のような非財閥商社も国家的な案件をたくさんやっているんですよという所と、その中でも丸紅ってどういう会社でどういう魅力があるのか、財閥系と非財閥系で違うのか、みたいな所についてお話ししていきたいと思います。

五大商社の一角、丸紅が取り扱うプロジェクトとは

どんな案件を取り扱っているのか、という話なのですが、やはりイメージが先行してしまう部分はあるでしょうね。

資源開発はお金が掛かるから、お金を持っている財閥系に任せられるんだ、なんてことも聞きますが、実際にはサハリン1という巨大な開発案件は弊社が大部分に関わっていたりなど、巨大プロジェクトが即ち財閥系、という訳ではないという反例がたくさんあります。

もちろんサハリン1の他にもたくさんの案件を取り扱っていて。先ほどの中国との提携なども非常に大きなプロジェクトですよね。国家レベルの企業と提携をして、世界レベルの事業を興していく。

他にも、例えばミャンマーでは1960年に、バルーチャン水力発電所というのを国内大手メーカーさんと一緒に作りました。細かい改修なんかを繰り返して、それが未だにヤンゴンの主力な電力供給源になっている。

これは日本が戦後の国家賠償として作ったものなので、弊社とそのメーカーさんが国から選ばれて、作って下さいと。まさに国家的なプロジェクト、国を担いだプロジェクトをやっていたわけですよね。

また、そこできちんと信頼関係を作り上げているので、ただ作って終わり、ではありません。

その後ミャンマーが軍事政権になって、欧米からの経済制裁などが色々あって、日本とミャンマーとの関わりも細々としたものになってしまったんですけども、2011年になってテイン・セイン大統領が出てきて、民主化するぞ、第二の開国だと。そこに弊社の当時の会長が民間企業として初めて大統領に会いにいって。

そこで何をしていたかというと、ミャンマー政府も民主化だ、開国だと言っているけど、何をすれば良いかわからない。じゃあ国が発展する為にはこういう制度が必要です、金融の制度が必要ですとか。法律とか条例とかをこういう風に作ったらいいんじゃないか、とか。

そういう、国家のコンサルタントのようなことまでおこなってきました。もちろん、その後の開発案件とかは公開入札なので、丸紅に恩があるからって案件を渡してもらうようなことはできないのですが。

ただこういったことはやはり意義深くて、1つは、ミャンマーが発展する、社会が発展すること。そしてもう1つは、前半でも述べた「日本の商社の存在意義」の1つである、日本の技術を輸出して日本のプレゼンスを上げることが達成できていること。最終的にまわり回って丸紅が関われるビジネスが産まれたらなお良いよねという訳です。

こういう本当に国家的なプロジェクトは、もちろん一朝一夕ではできるものでもないので、得意不得意があるのですけどね。ミャンマーの他には、フィリピンでは丸紅が信頼を勝ち取っていたり、他社は別の国でそういった信頼を勝ち取っていたりとか。

どこの商社さんも、もちろん我々のような非財閥系の商社も、そうやって国家的なプロジェクトに携わってきたわけです。こういった例で、非財閥系も国家的な案件に携わっているんですよということが説明できていれば良いなと思うのですが。

非財閥系商社である丸紅の特徴と、「型に嵌らない」ことの良さとは

もう1点は、まぁ総合商社の大枠は変わらないなんて話をしましたが、その細かいアプローチは財閥系の商社と、非財閥系の我々では多少違うかなと。それは良い面と悪い面の両方があると思います。

例えば、国家的な大きいプロジェクトというのは商社だけでは出来ないので、メーカーとか銀行とかも巻き込まなきゃいけない。そうすると、財閥系商社はそれぞれ財閥グループを持っていて、その中に銀行やメーカーも含まれている。

これによって、グループ内で連携を取って大きなプロジェクトを進めていくことができる、という点は財閥系の良い所だと思います。

しかしこれには悪い点もあって、財閥系商社が化学系のプロジェクトをやりたい、という時にはまずは自身の財閥の化学メーカーを考えますよね。もしも、NOって言われたときに、じゃあこの案件を他財閥の化学メーカーに持っていってもいいですかなんて言うと、結構大変なんじゃないかと。

うちはそういったしがらみが無いので、どのメーカーとでも一緒にプロジェクトを進めていけます。それぞれの財閥の化学メーカーとお付き合いがあります。今も取引をしていて、色んなプロジェクトをやっています。これは良さ。自由闊達で、産業界で自由に取引ができるという。

ただ反対に、財閥グループの企業とプロジェクトをやりたいです、と言ったときに、その財閥の商社よりも良い提案をださないと絶対に乗ってくれません。同じ提案をしていたらそちらとやるでしょうと。

だから、自由である一方で、考え抜かねばならない。考えて、良い提案をしないといけない。チャレンジングな提案をしなくてはならない。自由であるという面は、非財閥の良さでもあり、大変さでもあるんじゃないかなと。

でもそこは、人の成長にも繋がるのだと思います。状況は必ずしも良くないけども常に考え抜いて、工夫をして、大変な中でも良い仕事をして。そういったガッツのある、チャレンジャーな人には非常にオススメできるのが丸紅という商社だと思います。

ーありがとうございます。「丸紅」という環境が、変革者、チャレンジャーという人材を成長させるのかも知れませんね。 「人の成長」という側面がお話に上がったので、「人材」や「成長」という面から丸紅さんの魅力についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

人材という面でいうと、商社は体育会系だ、なんてイメージも多いのではないかと思いますが、そうではない所も多いんですよね。

総合商社は本当に様々なビジネスをやっていて、色々なステークホルダーがいるので、体育会的な人が活躍できる所ももちろんあれば、そうでない人の方が活躍できる所もあります。 なので、各社ある程度のカラーはあれど、まぁ色んな人がいて当たり前の会社、業界であって、必ずこういう人じゃないと商社には合わない、っていうのは無いのではないかなと。

丸紅はベンチャー気質?挑戦や変革を良しとする環境と、豊富な機会

ただ、弊社はそういった中でも、カラーが無いのがカラーだ、なんて言われています。○○っぽい、といったものがあまり無いんです。バックグラウンドやマインドも本当に皆それぞれ違っていて非常に個性的で面白い。それぞれの個性を最大限に尊重するような雰囲気があります。

ただそんな中でも、挑戦やチャレンジ、変革といった所に共感している社員が多いのではないかと思います。会社で話をしていても、自分の仕事に誇りを持っている、滾るように仕事をしているという人が多いです。

今日の話の総括にもなるのですが、中国提携の話にしても、非財閥の工夫という話にしても、世界でトッププレーヤーと勝負していくためには、結局工夫やチャレンジが必要になってきます。

型に嵌らない個性的な社員が、型に嵌った仕事だけをするのではなく、工夫やチャレンジをして、泥臭く、事業を、会社を作りあげていくんだと、丸紅はそういう会社だと考えています。そういう環境だからこそ、最近ではそれこそベンチャー気質のような人が多いのかもしれません。

そして、そういった人たちが楽しめる環境、機会が揃っている。先ほどの、中国との提携という大きなプロジェクトを30代で取りまとめた社員しかり、自分の話で恐縮ですが、我々も新卒1年目、2年目にして、売上高が10兆円を超えるような会社で新卒担当という、会社を作る、責任ある領域を任せてもらえています。これだけ大きな会社で大きな仕事を若いうちから任せてもらえるっていうのは丸紅らしいなと。

なので、商社のビジネスに共感していて、挑戦的な環境を求めていて、そこにコミットできて、という学生の皆様には、是非弊社の門を一度は叩いて欲しいなと。今回のインターンシップでも、そういった学生の皆様が楽しめるようなプログラムを用意するつもりですので、是非エントリーをして頂きたいと思います。

事業内容や環境についてお話をしてきましたが、今回の話を聞いて、少しでも何かを感じるような方は、丸紅という環境に合うのではないかなと思います。

商社にあまり興味は無かったよ、という人も、商社に興味はあるけど丸紅はあまり知らなかったよ、という人も、是非これをきっかけに、丸紅という会社に触れてもらえればなと考えています。

−ありがとうございました。インタビューをしている私自身も、就職活動の際は商社とは接触する機会が無かったのですが、学生の頃にこういったお話を聞けていたらとさえ感じました。 興味を持たれた方は、是非インターンシップへのエントリーをしてみてはいかがでしょうか。