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サッカー選手を諦めた男が、たった5年間でテックカンパニーのCEOになれた理由

「未来をつくる君たちへ伝えたいこと」と題し、各界のエグゼクティブ達が登壇し、キャリアについて大いに語ったイベント「en-courage Career Theater」。当記事では、株式会社GA technologies 代表取締役社長の樋口氏のご登壇部分をご紹介します。スポーツ一筋だった樋口氏が、ビジネスの世界で感じた大きな壁。そして、その大きな苦労を乗り越え輝かしいキャリアを得た秘訣とは。樋口氏が語るキャリアの描き方は、全ての就活生、そしてビジネスマン必見の内容です。[Sponsored by GA technologies]

今注目のテックカンパニーCEO、樋口氏が語るキャリア

新卒として企業に入社してから3年後「就職活動をやり直したい」と考えている社会人は約50%。

この数字を1%でも減らすため、「未来をつくる君たちへ伝えたいこと」と題し、各界のエグゼクティブ達が登壇し、キャリアについて大いに語ったイベント「en-courage Career Theater」。

就プロでは、その内容をより多くの就活生に伝えるべく、その一部を書き起こし・編集、そして記事化を行いました。

当記事では、株式会社GA technologies 代表取締役社長の樋口氏のご登壇部分をご紹介します。

スポーツ一筋だった樋口氏が、ビジネスの世界で感じた大きな壁。そして、その大きな苦労を乗り越え輝かしいキャリアを得た秘訣とは。

樋口氏が語るキャリアの描き方は、全ての就活生、そしてビジネスマン必見の内容です。

※この講演は2018年5月に開催されました。数値データなどは当時のデータであり、現在のものとは異なる可能性がございますこと、ご了承ください。

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サッカーを諦め、ビジネスマンとしての夢も前途多難だった20代

樋口:こんにちは、株式会社GA technologies 代表取締役社長の樋口です。本日はよろしくお願いいたします。

簡単にご紹介をいたしますと、GA technologiesという会社は、中古不動産流通のプラットフォーム「Renosy(リノシー)」というサービスを運営をしている会社です。2013年に設立をした、丸5年のスタートアップ企業。メンバーは5月現在で約180名になっています。

さて、本日は「僕よりも断然優秀な君たちへ」というテーマで、お話をさせていただきたいと思います。

ではなぜこのテーマを選んだのかというと、それは私のキャリア形成に起因をしています。

私は今、35歳になりました。社会人になる前、学生時代に何をやってきたかと言えば、サッカーだけをずっとやっていました。

しかし、高校までの18年間、ただひたすらサッカーだけをやってきたにもかかわらず、残念ながら、プロにすらなれなかったんです。

高校は帝京高校という、その当時はサッカーの名門高校に入学をしました。そこで活躍して、高校卒業後にプロサッカー選手になりたかったんです。

しかし、プロサッカー選手としてのオファーはもらえず、唯一、当時のジェフ・ユナイテッド・市原というJ2のチームからオファーがありました。しかしそれも、プロ契約ではなく、育成選手としての契約でした。

ですから、アルバイトで生計を立てるという生活を5年間続けました。24歳の時にようやく「このままではプロにはなれないんだ」と思い、皆さんと同じように就職活動を始めました。

今までサッカーしか知らなかった私が、会社を調べ、自分自身が行きたいなと思った企業に50社応募しました。しかし、それらの企業は「面接すら」してもらえませんでした。私が高卒だからです。大学を出ていない。

18年間一生懸命サッカーをやってきて、「今度こそ、ビジネスで活躍するぞ」と決意し新たな夢に踏み出したものの、50社応募をして、有名な企業はどこも取り合ってくれません。

そんな就職活動を経て、最終的に入社をできた会社は、社員が10名程の小さな不動産会社。

それから不動産会社でしばらく経験を積み、30歳の時に起業し、創業から5年の今現在は社員約180名、売上げは約100億の会社になりました。

では、24歳でサッカーに挫折し、希望する会社にも入れず、チャンスすら全くなかった状況から、30歳までの5年間で会社を立ち上げるまでにどんなことがあったのか。

そこには、ひとつの出会いがありました。

明確な目標を持ち、誰よりも努力した5年間

樋口:ご存知の方もいるかもしれませんが、ソフトバンクのCEO孫正義さんの著書に「志高く」という本があります。私がサッカー選手の夢を諦めた時、この本に出会い、もの凄い感銘を受けました。

この本の中に「自分の志は高く持て、目標は高く持て」と、「情報革命の時代に、テクノロジーで世の中を変える」という言葉があります。

私はもの凄く単純だったので、その2つの言葉を目にし、「自分自身の生きていく目的はこれだ」と思ったのです。24歳で人生の目的を見つけることができたのですね。

"サッカーで世界的な選手になれなかった分、ビジネスでは世界的なプレイヤーになりたい、世界的な会社を作りたい、そしてテクノロジーで世の中を変えられるようなサービスを作りたい"

これが24歳の何もなかった私が見つけた次の目的です。

本日ここに来ている方は、優秀な方が多いと思います。私の友人にも優秀な方はたくさんいます。

しかし、優秀な方の中にも自分が生きていく目的を見つけられていない人が多いのです。なぜ働き、何を成し遂げたいのか、ということを見つけられていない人が非常に多いと感じています。

24歳の私には何もありませんでしたが、目的をまず見つけられたことは、すごく幸運なことでした。

その後、何をやってきたかと言えば、当たり前のことですが、とにかく失敗をしました。失敗をしまくって成長し、またチャレンジする。その繰り返しでした。

中堅の不動産会社に転職をする機会がありました。

次の会社でも、当然高卒の私には誰も期待していませんでした。その会社で一番になりたいと、トップセールスになりたいと言っても、みんなからは白い目で見られていました。

そして、今でも覚えています。入社して3ヶ月後のある朝、会社に行くと自分の机に「会議室に来てください」と書かれたメモがおいてありました。何をやっているのかなと会議室入ると、自分の名前がホワイトボードに書いてあるんです。

上司からの指導や同僚からの指導を全く覚えられない私に対して、先輩や同僚が「どうしたらいいのか」という会議を行っていました。そのぐらい、当時の私は全く仕事ができなかったのです。

本当に悔しかった。

その出来事以来、誰よりも働きましたし、誰よりも努力しました。

初めの1ヶ月2ヶ月は、頑張ったところでは白い目で見られるんです。「何こいつ張り切っているんだ」「できないくせに何を一生懸命やっているんだ」と。

しかし、2ヶ月、3ヶ月、半年、1年と努力し続けると、周囲の白い目がだんだんと応援に変わってくるんです。そして、だんだんと自分にも力がついてきます。そこまで諦めずにできるかどうかということが非常に重要だと私は思っています。

皆さんも今経験している就職活動を始め、今後様々な困難にぶつかっていくと思います。

そこで挫折をしてやる気をなくしてしまうのか、そこで自分はこの会社に合わないと言い訳をしてしまうのか。

そんな時は、「よし頑張ろう」と、前に進む行動を身につけてください。

24歳の全く駄目だった自分が、少なからず仕事ができるようになったのは、「自分自身がどう生きていくのかという目的を見つけられたこと」、そして「どんな壁にぶつかろうが、チャレンジをし続けた」この2つがあったからです。

25歳の何も無かった私ですが、今ではどこでも活躍できるような優秀なメンバーがうちの会社に集まるようになり、もうすぐその仲間も200人になろうとしている、というところまで来ることができました。

時流を捉え、成長マーケットで成果を残してきたGA technologies

樋口:そして、次にお伝えさせていただきたいのが、今はどういう時代なのかということ。私は、ネット×リアルの時代だと考えています。

ご存知かもしれませんが、Amazonがリアルの食料品小売店や書店などの会社を2兆円もの費用で買収をし、逆にAmazonのライバルだったWalmartというリアルの会社(アメリカの大手スーパーマーケットチェーン)がネットの会社を買収する。そんな風に、今のビジネスの世界ではネットとリアルの垣根がなくなっています。

ソフトバンクの孫さんが運営している「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」という10兆円規模の投資ファンドがあります。このファンドが、最近どういう企業に投資しているのかというと、テクノロジーが入っていないビッグマーケットでビジネスを展開するテックスタートアップに投資をしています。

不動産・建設・保険、こういった領域はマーケットサイズが非常に大きいながら、未だにテクノロジー化が遅れている業界だと言われております。

ビジネスはよくタイミングだという風に言われています。皆さんも聞いたことがあるかもしれません。

1995年にWindows95が出て、個人がインターネットを使える時代になりました。その当時に会社を作っている会社がIT業界の巨人になっています。1994年のAmazon、1998年のgoogle、1998年には中国のテンセント、1999年にはアリババ。日本でも、1997年に楽天という会社が生まれていますね。

これから確実に伸びるだろうというタイミングでビジネスをスタートし、その事業を成長させていけるかどうかが非常に重要になってきています。

不動産という領域は、グローバルで考えてもテクノロジー化が著しく遅れています。しかし、今シリコンバレーでは「ReTech(不動産×テクノロジー)」の企業に対する投資額というのが、2015年から伸びています。

そんな中、弊社は、2013年に起業しReTechの領域に取り組んでいます。今順調に成長できているのも「タイミングが良かったから」というのが、非常に大きな理由の一つです。

日本の不動産テックは、グローバルから考えると、10年遅れているという風に言われております。

皆さん「金融×テクノロジー」のFinTechはご存知かもしれません。このFinTechの会社というのは、日本にすでに500社あります、

しかし、ReTechの会社は、まだ50社、60社しか程度しかありません。さらに我々の事業(ReTech)と、非常にシナジーが強い領域の「保険」と「建設」を考えてみると、「保険×テクノロジー」のInsTech領域、「建設×テクノロジー」のConTech領域のプレイヤーは、日本にはまだ5社程度しかありません。

我々は、ReTech領域にいち早く参入して成果を出している実績と、不動産とのシナジーを生かしながら、さらに「確実に伸びるであろう新領域」に対していち早く参入をしていこうと考えています。

ビジネスの世界で最も大事なのは「パッション」である

樋口:最後になりますが、冒頭に「僕よりも断然優秀な君たちへ」というテーマを掲げさせていただきました。

ここに集まっている皆さんは、私の20歳の頃よりも断然優秀だと思います。うちの会社のメンバーにも、私より優秀だと思うメンバーはたくさんいます。

しかし、私自身が10年間の社会人経験を通じて感じるのは、ロジカルな思考や頭の良さも大切ですが、一番重要なのは、壁にぶつかった時に問題に立ち向かえるパッションだと感じています。

今の時代は、「パッション」や「努力」を周りに見せると、白い目で見られてしまうこともあるかもしれません。けれどもビジネスでは、周りが白い目で見るような時がチャンスだと思ってください。

自分がやりたいと思ったことは、周りがどうこう言ったとしても、突き進んでください。私もそうでしたし、皆さんもそうすることで、5年後にどういう姿に成長しているかに、きっとつながってくると思います。

5年後またこういった機会にお会いした時、お互い「成長できたね」と言えるかは、僕、皆さんのこれからの行動にかかっています。未来を創るのは1日1日の行動の積み重ねです。

環境に言い訳せず、できない理由を考えるのではなく、できる理由を考え、評論家ではなく行動家になってください。

皆さんと一緒に、私自身も、今後も大きなチャレンジをして、大きく成長して、大きな価値を生み出していきたいと思っております。ぜひ皆さん一緒に頑張っていきましょう。

ご清聴ありがとうございました。

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