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高校生・大学生で起業。日本を代表する起業家の決断とは

先日、株式会社LIFULL主催のイベント「LEAP」が開催されました。テーマはその名の通り「跳躍」。講演を通じて、若い世代に「跳躍・挑戦」のきっかけを掴んで欲しい。そんな想いで今回登壇したのは、株式会社リブセンス 村上太一さん、Needs-One Co.,Ltd 牧浦土雅さん。若くして大きな成果を残すお二方。その力の源はどんなところにあるのでしょうか?

若い世代の「跳躍」をサポートしたい

井上:皆さんこんにちは。今日はご来場いただきありがとうございます。

本日のイベントですが、「LEAP」という名前を冠しています。LEAPとは「跳躍する」という意味です。 皆さんが、今日1日終わった後に「跳躍・挑戦したくてしょうがない」と感じるような、既に何かしらにチャレンジしている方は「更に加速しよう!」とワクワクするような、そんな場にしたいと思います。

私自身、会社を作ったのが26歳の時。様々なチャレンジをしましたが、起業家の先輩や周りの人々に様々ご支援をいただいて成長してこれたという実感があります。

今では私も49歳。次の世代をしっかりと応援することで、これからの社会を作っていきたい。その中心になる次世代のリーダーが、何か良い影響を受け取ってくれればと、そんな気持ちでこの「LEAP」を開催しています。

このオープニングセッションではみなさんに近い年代のお二人にお話をしていただきます。若手経営者の中でも乗りに乗っているお二人から、ぜひ様々な良い影響を受け取っていただければと思います。

それではお二人から、自己紹介をお願いします。

19歳で起業、最年少上場を果たしたリブセンス村上氏

村上:こんにちは。株式会社リブセンスの代表取締役社長を務めています、村上太一です。今日はよろしくお願いします。

井上さんもおっしゃっていましたが、私も様々な人に支えられ、刺激を与えられ、今の自分があります。本日は、皆さんがLEAPしたくなるようなお話ができればと思います。

自己紹介ですが、私は19歳の時にリブセンスを設立しました。ですので、皆さんよりも若い、まだ未成年の頃に会社を立ち上げました。

その後東証マザーズ、東証一部と、いずれも最年少で上場することができました。

「リブセンス」という社名は「生きる意味」という意味で、「幸せから生まれる幸せ」という、経営理念を掲げています。

この2点は、会社を立ち上げた理由にも繋がっています。

私は小学生の頃から「生きる意味って何だろう」「人って何で生きているのだろう」と考えていました。そのうち、「誰もが幸せに向かって、生きているんじゃないか」という考えに至りました。

皆さんそれぞれ「幸せ」の価値は違うかもしれません。しかし、多くの人があらゆる選択をして、自らが考える幸せに向かって生きているんだと思います。

「では自分の幸せとは?」と考えると、「周りの人を幸せにすること」でした。相手に幸せになってもらうことで感じられる幸せを追い求めていきたいと感じたんです。

価値あるサービスを作り、世の中を幸せにしていく。結果としてサービスを提供する私たちが幸せになっていく。それが「幸せから生まれる幸せ」だと。そんな想いで様々な事業を展開しています。

誰もが使っていて、そのサービスが無くなったら困ると言われるような価値ある事業を作り、多くの人を幸せにしたいと考えています。

会社の立ち上げは、2006年の2月、大学一年生の春休みでした。資本金300万円を貯め、大学の一室でスタートしました。

井上:早稲田の教室ですか?(笑)

村上:早稲田大学の教室です(笑)

井上:登記の住所が早稲田大学なんですか?

村上:そうなんです。大学のインキュベーション施設の一室を借り、登記もしました。

そこからスタートをして、高校時代から「一緒に事業をやろう」と言っていたメンバーと別れたり、大量に白髪が生えたりと大変なこともありました(笑)

そして上場などを経て、現在は目黒にオフィスを構え、約500名の従業員を抱えるほどになりました。今日は、皆さんに良い刺激を与えられたらいいなと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

世界の12人の若者」にも選ばれた、牧浦氏の経歴は?

井上:それでは牧浦土雅さん、お願いします。

牧浦:おはようございます。牧浦土雅といいます。

私の経歴をお話すると、13歳の時からイギリスに留学し、ブリストル大学に入学しましたが中退をしています。私が最初に起業をしたのは、17歳の時です。

私も、それこそ高校を登記住所にして、税金の書類などが学校に送られてきて、先生からすごく怒られる、みたいな経験もありました。(笑)

最初に始めたのは、今も世界銀行の傘下として続けているアフリカでの農業の事業です。そこでは、農作物の輸送事業をやっています。

現在は約50人で、年間200トンぐらいの農作物を取り扱っています。知られていないような各地の小さな農作地域に行き、お爺さんお婆さんたちとお話しをして数十トンレベルで農作物を買い上げ、それを市場や難民キャンプへ輸送するという事業です。

現在は、教育やデータ関連事業にも取り組んでいます。

教育では「Quipper」というサービスを、東南アジアに展開に展開しようとしています。簡単に言うと、教育をオンラインで行うサービスです。

これまで紙で行なっていた宿題・試験などをオンラインで行うことができたり、教育が上手な先生の授業を我々のスタジオで録画してオンライン上で配信することができます。

そのサービスの経営のため、今はシンガポールとフィリピンを拠点にしています。昨日インドネシアから帰ってきて、今日の深夜便でシンガポールに帰ります(笑)

データ関連事業についてですが、タイで「パーソナルデータバンク」というアプリを提供しています。携帯の位置情報をオンにしておくと、我々の会社にデータがどんどん溜まっていき、その提供されたデータに対してお金をお支払いするというサービスです。

今は主にメディカル情報を集めています。

アプリをダウンロードして、身長・体重などベーシックなインフォメーションに加え、今日歩いた歩数、食事内容、気分などの情報を入力してもらいます。

その情報に対して病気の傾向や一番近い薬局の位置、その薬局のクーポンをお知らせするようなサービスです。

LEAPということなので、一つ小話を。「最近、全然チャレンジしていないので、何かチャレンジをしよう」ということで、昨年末にキックボクシング(K1)のアマチュア戦(デビュー戦)に出場しました(笑)

デビュー戦の相手は元世界王者の小比類巻選手という方で、魔裟斗選手の一番のライバルだった人です。そこで2ラウンドKO負けしまして(笑)

ただその時に、人生で一番アドレナリンが出たんですね。「こんなにアドレナリンが出る経験って、ほとんど無い」と感じました。

もちろん、また試合に出たいという思いはあるのですが、何が言いたいかというと「試合だけでなく、色々な事業にも今年はチャレンジをしていきたいな」と思っています。

そういったチャレンジを常にしていきたい。常にアドレナリンを出したいっていうのが、やっぱり人間一番好きなことを追求する理由だと思うのです。スポーツ選手が試合に出て、その次に試合にすぐ出たくなるのは、そのアドレナリンを経験したいからです。

おそらく事業家も、一つの事業をやって何かソーシャルチェンジを起こしたら、また同じようなこと続けていきたいと思うものではないでしょうか。

それが私の活動の源になっていると思っています。これから取り組みたい新しい事業やチャレンジについても、今日はお話したいなと思います。よろしくお願いします。

井上:ありがとうございます。K1のデビュー戦の件は、ご自身のフェイスブックに動画が上がっていましたね。私も拝見して、「もの凄いチャレンジャーだなあ」と。ぜひ皆さんもご覧になってください。

牧浦:ちょっと恥ずかしいですね。(笑)