結局、自己分析は何をしたらいいの?
就活では必ず「自己分析」という言葉を何度も聞くと思います。
しかし、自己分析と言われても実際に何をすればいいか明確にわからないことが多いのではないでしょうか?
いろんな講習では「過去のエピソード(経験)を書き出して、自分の特徴を知りましょう。」と言うが、実際やってみてもあんまりよくわからない。
今回はそんな「自己分析」を、誰でもわかるように解説していきます。
自己分析とは、自分の長所や短所、価値観などを分析し言語化することです。
すでに、どんな人にも長所や短所価値観はあります。しかしそれを自分自身把握していないことがほとんどです。
なぜなら、言葉にできないもを頭で理解することは非常に難しいからです。 言語化することにより、頭で理解できるので自分自身納得もできますし、他者へ伝えることによって相手を納得させることもできます。
逆に言語化できていないと、頭で理解できず感情だけが反応します。
よくある「モヤモヤする」というのはまさにこの状態です。
無論、感情だけしかないので相手に説明するのは非常に難しく、理解してもらえないことがほとんどでしょう。
就活においての自己分析は、自分が納得できるキャリアを選ぶため、面接官や人事を納得させるために必要なことなのです。
自分の長所や短所、価値観を言語化するためのやり方として
①相対的評価 ②絶対的評価
があります。
①相対的評価
相対的評価とは「他者との比較すること」で見えてくる自分の特徴です。
例えば、
この世に人類が1人しかいなかったら。。。
その人は「人類なんだね」としかなりません。
しかし、人類が2人になるとどうでしょう。
仮に AさんBさんだとすると、 AさんはBさんに比べて「足が早い人だね」 BさんはAさんに比べて「身長が高い人だね」 とそれぞれの「特徴」が見えてきます。
これをより多くの人たちと比べると、「行動力があるね」とか「成長意欲が高いね」といったように細かな特徴まで捉えることができるわけです。
このように、他人と比べて自分はどのような特徴があるのかを言語化することができます。
②絶対的評価
絶対的評価は、「過去の自分を振り返ること」によって見えてくる特徴です。
自分のことを知るには過去の経験は最大のヒントになります。なぜなら、過去の経験を通して今の価値観が成り立っているからです。
過去に経験したエピソードを思い出し、その時感じた感情を捉えて言語化することによって自分の価値観が少しづつ見えてきます。
例えば、
犬が嫌いな人は、生まれた時から犬が嫌いだったわけではありません。
過去を振り返ると、小さい頃犬に噛まれたたり、吠えられたり。
犬と変わることによって恐怖や痛みなど負の感情を得た経験があることが多いです。
このように、多くの場合、今の価値観は過去の経験をきっかけに形成されていることが多いため、過去の経験を振り返ると今の自分が見えてくることがあります。
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就活における自己分析の役割
「ふむふむ。自己分析がなんなのかはわかった。でも実際就活においてどんな意味があるの?」と言う方のために
次に、就活における自己分析の役割を解説していきます。
図の通り、自己分析とは木の根っこのような役割を果たします。つまり、就活において土台となる部分です。
自己分析ができていると、企業選びの際に明確な理由を持って選ぶことができます。
逆に、自己分析ができていないといくら企業研究業界研究をしたところで選択の基準がないため「なんとなく選ぶ」といった選択方法になってしまいます。
例えば、
自己分析の結果、「成果が目に見えることにやりがいを感じる」ことわかった場合。
こうした基準があると、企業選びの際に「この企業は成果が目に見えやすいのか」という観点で企業説明会やインターンシップに望むことができます。
その結果、
・A社は成果が数字で現れる点が良いと思った。 ・教育業界は成果が目に見えずらいので自分には合ってないと感じた。
など、業界や企業の選択において明確な理由を持つことができます。
このように自己分析によって自分の中に基準を持っていると、企業選びが1つの観点で捉えられるのでより効率的に選択でき、ESや面接では説得力のある志望動機になります。
効率的な自己分析のやり方
先に述べたように、自己分析は他者と比較することによって見えてくる自分の特徴を言語化することです。
「なるほど!早速周りの友達と比較してみよう!」と思う方もいると思います。 身長や服装といた見た目であれば比較することは容易です。
しかしながら、相手の価値観や判断基準、性格など目に見えないことを比較するのは非常に時間がかかります。
なぜなら、それらは相手と対話し過去の経験などを聞きながら少しずつ探っていく必要があるからです。
1人と比較するのでも時間がかかるのに100人や200人と比較しようと思うと限りなく多くの時間を費やすことになってしまいます。
そこで、最も効率の良いやり方を紹介します。
それは、キャリアアドバイザーや就活支援団体の方など、これまでに自己分析を手伝ってきた人たちに自分の特徴を聞くことです。
キャリアアドバイザーや就活支援団体の方など、普段から自己分析を手伝っているような方達は今までに数百人の学生と面談等をして行きています。
そういった方達に自己分析を手伝ってもらうと、自分はその方1人にしか聞いていませんが、その方達は過去に面談してきた数百人の学生たちとあなたを比べてくれます。
1人と面談するだけで、数百人の人と比べられるため最も効率が良く、客観的な意見が得られます。
具体的な就活支援団体としてEn-courag(エンカレッジ)と言う学生団体があります。
この団体は全国の就活を終えた4年生や院2年生ががメンターとなり、みなさんの就活をサポートしてくれます。
効率よく自己分析を進めたいと思う学生は、ぜひ問い合わせてみてください。
セルフ自己分析!自分1人でも自己分析は進められる【自己分析シート】
効率よく自己分析する方法をご紹介しましたが、とはいっても自分1人でも自己分析をしたいと言う方に自己分析シートを作成しました。
今からその使い方をご紹介します。
step1:エピソード(過去の経験)を書き出す
まず初めに、小学校、中学校、高校、大学のそれぞれ プラスの感情が溢れた瞬間(やりがい、興奮、嬉しかったなど)と マイナスの感情が溢れた瞬間(怒り、悔しさ、悲しみなど)を自己分析シートに書き出しましょう。
人は心を揺さぶられた出来事はよく覚えているものです。そういった心を揺さぶられた経験にこそあなたの価値観や判断基準のヒントが隠されています。
逆に心揺さぶられないものはすぐに忘れてしまいます。現に先週の朝食を覚えている人はほとんどいないでしょう。
自己分析シートの青色の枠を埋めてみましょう。
step2:要素分解
エピソードをシートに書き出したら次にそれらを細かく要素分解していきます。
5W1Hで切り分ける。
①When? (いつ?) ②Where? (どこで?) ③What? (何を?) ④Who? (誰と?/誰が?) ⑤Why? (なぜ?) ⑥How? (どのように?)
例えば、
エピソード:中学時代のバスケ部楽しかった
①When? (いつ?)
・総体の時期 ・朝練 ・コーチに「やればできるじゃん」と言われた時
②Where? (どこで?)
・体育館で ・試合会場で
③What? (何を?)
・練習を ・試合を ・パス回しを
④Who? (誰と?/誰に?)
・〇〇さんに ・中のいいメンバーと ・初めて対戦する人と
⑤Why? (なぜ?)
・試合に優勝しようという目標があったから ・特になんの目標や目的もなかっかから ・チームに貢献したいという思い出があったから
⑥How? (どのように?)
・言われたことを言われた通りやって ・自分でやり方を考えて ・好き勝手にやって
このように、5W1Hで細かく切り分けることによって同じ「部活が楽しかった」と言うエピソードでも全く違う価値観がみられます。
自己分析シート黄色の枠を埋めてみましょう。(埋められないセルは空白でも構いません。)
step3:共通点を見つける
ここが最も難易度の高いstepになります。
自己分析シートの5W1Hで要素分解した枠 (黄色い枠)を縦に見てみましょう。
違うエピソードでも、同じような要素があるのではないでしょうか。
人は頭で考えてなくても、潜在的な価値観や判断基準で無意識に物事を選択しています。
そう簡単に価値観は変わりません。 今日虫が大嫌いな人は、来月も虫が大嫌いで、来年も大嫌いであることがほとんどです。
このように、価値観の変化は非常にゆっくりであるため小学生の時に楽しかった経験は中学でも高校でも同じ要素が含まれている可能性が高いです。
例えば、以下のエピソードを見てみましょう。
小学校:放課後、仲のいい友達の家でゲームして遊んでいる時が楽しかった。
中学校:3年生の部活引退前の時期、部活終わりに友達と部室でふざけあっている時が楽しかった。
高校:3年生の受験勉強時、友達と一緒に図書館で勉強している時、友達が心の支えになっていた。
大学:サークル活動が一緒だった友人と長期休みに旅行に出かけた時が最高に楽しかった。
これらのWho?の枠にはきっと「友達」や「友人」といった自分の身の回りの人を含んだものになっているでしょう。
このように、全く違うエピソードでも細かく切り分けると何かしらの共通点が見つかることがあります。
自己分析シートの赤い枠を埋めてみましょう。
step4:抽象化
最後に抽象化です、これはstep3で見つけた共通点を一般化した言葉に置き換えると言うことです。
例えば、先ほどの例を用いると
共通点は「友達」や「友人」といる時が楽しいでした。
これを抽象化 (一般化)すると、「みじかな人の影響を受けやすい」となります。
このように抽象化することによって、そのまま就活時の軸としても使うことができます。
「みじかな人の影響を受けやすい」→企業に入ると「一緒に働く人の影響を受けやすい」
つまり、就活の軸として「一緒に働きたいと思う人がいること」と変換できます。
こうすることによって、説明会やインターンシップに参加する際1つの観点を持って参加できます。
自己分析シート の緑色の枠を記入してみましょう。
ただなんとなく参加するのではなく、目的を持って参加することによって得られる学びは増えますし、企業選びもスムーズに進みます。
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