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「日本文化」から社会課題解決を行う バリューマネジメントの魅力に迫る

今回お話を伺ったのは「日本文化の継承」を掲げ、事業を通じて「歴史的建造物の再生」や「地方再生」を行うバリューマネジメント株式会社、人材開発部 ゼネラルマネージャーの西本 孝之さん。「文化継承」とは何か?「社会課題」という難しい問題に向き合う人材に求められるものとは? そうした点に迫っていきます。

「日本文化の継承」を行うバリューマネジメント

―本日はよろしくお願いいたします。バリューマネジメントは、どのような会社なのでしょうか?

西本:バリューマネジメントは「日本文化の継承」を掲げている会社です。

そもそも民間企業は、事業を通じて市民/国民の役に立つ存在でなくてはいけません。言い換えれば、日本の課題を解決する存在である必要があります。

その中で、私たちは「日本が日本らしく今後も維持・発展していく」という観点から、日本の役に立っていきたいと考えたのです。

日本には様々な文化/芸能があります。その中で、私たちがまずフォーカスをしたのは「歴史的建造物」です。建造物や景観という観点で課題を解決し、日本らしさを残していこうと。

「空き家問題」という課題を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。簡単に言えば、人口減などの理由で建物の管理・維持をする人がいなくなり、建物という資源を活用できなくなる、また環境問題や防犯問題などの問題を引き起こしてしまうというものです。

歴史的建造物についても同様の問題が起きています。建物の維持ができなくなり、取り壊しや破棄を考えなくてはいけない状況になる。そうなれば、日本が紡いできた文化の一つが失われてしまいます。

歴史的建造物には、マンションや団地などの一般的な課題と同様に、それぞれ持ち主/オーナーの方がいらっしゃいます。個人により所有されているケースもあれば、民間企業、国や自治体が所有をしているケースもあります。

そして、建物を維持していくためには一定の資金が必要です。

すると、個人としてその建物を維持していくのが難しくなる方もいらっしゃいます。国や自治体が所有をしている場合は税金によってその維持費用を担保していますが、今後人口減に伴い税収が減っていく中で、その維持が難しくなることも考えられます。

こうした背景で、もはやその建物を維持することを諦めて、壊してしまおうということを考えられている持ち主もいらっしゃいます。このように、先ほどもお話しした通り、日本の文化的資産が徐々に失われていってしまうという状況にあるのです。

そうした事態を防ぐために、バリューマネジメントという会社が「文化継承」という役割を担っていこうと考えました。

歴史的建造物の利活用によるビジネスをさせていただき、その収益を建物の維持・利活用の費用として使っていく。個人・自治体・国では支えきれないところを、民間企業も一緒になって維持をする。そして、まずは建物/景観という観点から日本文化を残していく。その先頭を担っていこうと考えているのが、私たちバリューマネジメントなのです。

事業を通じて、歴史的建造物/日本文化を維持していく

―歴史的建造物を民間企業という立場から支え、日本文化を残していくのが、バリューマネジメントの役割。

その中で、より具体的にはどのような事業を行い、どのように価値を生み出しているのでしょうか?

西本:具体的には「アニバーサリー事業による都心での歴史的建造物の維持/利活用」、そして「宿泊事業を通じた地方創生/地域再生」の2つに取り組んでいます。

まずは1つ目のアニバーサリー事業について。先ほどもお話しした通り、私たちは歴史的建造物を利活用するビジネスによって収益を得て、それを建造物の維持にあてていきます。

では、歴史的建造物をどうビジネスにしていくかと考えると、歴史的建造物の一番の特徴は、国民の皆さんにとっての非日常であるということです。

そうして第一にスタートしたのが、ウェディングに関する事業。そこから、レストラン・宿泊などに領域を広げています。

各施設を訪れる理由はお客様それぞれですが、ウェディングを始めとした「特別な一日」に、歴史的建造物ならではの「非日常空間」を提供し、忘れられない時間、感動を得ていただく、そうした事業を行っています。

では、私たちの仕事は歴史的建造物を利活用して式場やレストランを作るだけなのかといえば、そうした単純なものではありません。その背景には、様々考えるべきことがあります。

そもそも私たちのビジネスは、BtoBtoCという形式。私たちと、建物のオーナー様と、利用者の皆さんと、3つのステークホルダーがいてこそ成り立っています。

我々は、建物のオーナー様から「この建物を残したい」というご依頼を受けて、利活用を検討する立場です。建物を好き勝手使用していいわけではなく、オーナー様がなぜその建物を残したいのか、どんな風に残したいのかという想いをお伺いし、その想いに応えられるようビジネスを検討しなくてはいけません。

そして、施設をご利用いただくお客様にとって本当に忘れられない経験を得ていただける場所にするためにはどうすればよいか、という点も考え抜かなければいけません。

そこで料理を食べて美味しかった、サービスが良かった、そういった各論の話ではなく、利用者の皆さんの心が動き、感動が生まれる場所でなくてはいけない。そしてその感動が記憶になってようやく、その人にとって忘れられない時間/体験が生まれるのです。

そして、多くの方にそうした体験を得ていただける場所になってはじめて、その地域全体で「この場所を残したい」という想いが作り上げられていきます。

我々は、ただ建造物を使用してビジネスを行うのではなく、それを通じてオーナー様/利用者様のご期待にお応えをしなくてはいけません。そうすることで、ようやく歴史的建造物の利活用による文化の継承が達成されるのです。

建造物のみでなく、文化的地域の存続を目指す 「観光まちづくり」の取り組み

―オーナー様、お客様の両方のニーズに応えた上でビジネスを行い、収益を上げてこそ、歴史的建造物の維持が達成されるんですね。

2点目の「地方創生」とは、どんな取り組みなのでしょうか?

西本:まず前提となる情報をお話しすると、日本は東京・名古屋・大阪などの東海道線沿いに人口・都市が集中していますが、地方には120の「重要伝統的建造物群保存地区」をはじめとした歴史的/文化的地区があり、日本の本当の良さが地方にあると言われています。その地域ならではのまち並みや、お祭りや伝統工芸をはじめとした文化など、魅力的なものが残っています。

しかしこうした場所も、存続の危機に面しています。歴史的建造物1件1件だけでなく、その地域自体が存続の危機に面しているケースも少なくありません。

税収が減ることで、国や自治体の援助だけに頼っていては、まちが存続できないという状態まで来ている。そうした中では、まち全体を事業として捉えて収益を上げ、まちが自ら継続していく、そうした状態を作り上げていく必要があります。

その一つの手段が「観光まちづくり」です。それぞれの地域が観光のまちとして日本/インバウンドのお客様に知られていき、観光需要の取り込みによって収益を得て、維持・継続していく状況を目指していきます。

先ほども申し上げた通り、各地域には、その地区ならではの街並みや文化/芸能などの観光資源が揃っています。しかし、その本質的な魅力が知られていないことがほとんどです。

そんな中我々バリューマネジメントは、まずはお客様にまちに来てもらうためのフックとして、宿泊事業を行っています。

例えば、その土地の古民家を再生して、古民家宿泊を体験していただける施設を作っています。

弊社のコンセプトとして「暮らすように泊まる」というものがありますが、その時代に日本人がどのように暮らしていたのかを感じていただけるような宿泊施設を実現し、まずはお客様にそのまちにきていただこうと。

そして次のフェーズでは、宿泊施設を利用していただいたお客様に、まちの魅力や文化に触れていただくことが重要になります。

今の一般的な観光業の中には、宿泊施設で観光が完結してしまうものもあるんです。ホテルの中でお土産を購入することができたり。観光客にとってはありがたいかもしれませんが、それによってまちを歩く機会が制限されてしまうので、せっかく観光に来たのに、その地域の文化や本当の魅力を知らずに帰ってしまうこともあります。

私たちは、宿泊施設はあくまでもきっかけとして、チェックインの前後に、とにかくまちを練り歩いていただきたい。そして、そのまちにしかないものに触れていただき、その文化の魅力を楽しんでいただきたい。

そのためには、まちの文化や魅力を知っていただくためのプロモーション設計やオペレーション設計も必要です。

そうした活動を通じて観光まちづくりを行い、観光需要を取り込める地域にしていく。そこに本腰を入れて挑戦をしていくのが、2021年のバリューマネジメントのテーマの一つです。

宿泊施設をきっかけにお客様が増える。そのお客様の観光によってまちが活性化される。そうしてまちが収益を得る。そのサイクルが構築されることで、地域の文化が永続的に維持される状態を作るのが、私たちの事業の役割なのです。

難しい事業を行うからこその、採用活動への強いこだわり

―ありがとうございます。事業を通じて日本文化の継承を行う、バリューマネジメントという会社の仕事が理解できたように思います。

また、文化継承や地方創生という難易度の高い事業を行うからこそ、採用活動に強いこだわりを持っているとお伺いしています。

バリューマネジメントで活躍できる人物像とは、どんなものなのでしょうか?

西本:新卒採用のみならず、弊社のメンバーとして大事にしてほしいというポイントがいくつかあります。

まず挙げられるのは「成果へのこだわり」と「事業への共感」です。

前提として、社会課題の解決は本当に難しいことであり、厳しいことばかりです。

例えば、私たちが行う歴史的建造物再生というビジネスは、オーナー様の建物をお借りして行うものです。オーナー様は、我々が最後の手段であるくらいの勢いで、藁をもすがる思いで建物を託してくださっていますので、建物を残したいというオーナー様の想いを我々が受けついで、実現させなくてはいけません。

そんな中「オーナー様に建物をお預かりしたのですが、再生できませんでした」「やりたかったけれど、やってみたら難しかったです」というのは、決して許されることではありません。

建物を維持できるよう収益を生み出してオーナー様に成果をお返しする、そのためには「何があっても成果を出すんだ」というマインドが必要です。

また、バリューマネジメントという企業の環境には、まだまだ至らない点もたくさんあります。

バリューマネジメントは、ウェディング領域において関西トップの店舗数を持っていることや、官公庁に出向して業務を行なう社員がいることなど、ベンチャー企業ながら、情報を切り取ってみると大企業にも並べるんじゃないかと見えてしまうこともあります。

しかし蓋を開けてみると、まだまだベンチャー企業。

一つひとつの仕事に泥臭く挑んでいき、社会からの信頼を一つひとつ積み重ねていかなくてはいけないフェーズです。

目指している大きな未来の実現は、10年後、20年後になるかもしれません。あるいは、もっと難しいかもしれません。でも、それに向かって一丸となって努力をしていこう、という会社です。

日本文化の継承や地方創生というテーマは大きなやりがいもあり、そこに魅力を感じてくださる方も多いです。そしてバリューマネジメントという会社も、一見華やかに見える側面があります。そうした面から、なんとなく面白そうな企業だな、と就活生の皆さんに思っていただけることは大変嬉しいことです。

しかし、これまでお話ししてきたように、難しく厳しい局面に立ち向かわなくてはいけないことも多々ある。

そうした中では「なんとなく面白そう」ではなく、「そういうのがしたかったんだ」と事業に心から共感していることが大きな原動力になると考えています。

―魅力的な事業ですが、難しい面もあるからこそ、やり抜く力とその原動力が必要になるということですね。

西本:加えて、今の社会情勢も鑑みて「急成長」という点も重視しています。

私たちは社会課題に取り組んでいるからこそ、急成長を目指していますし、社会からも求められています。

昨年はコロナ禍に際し、私たちのビジネスの一部も含めて色々なことがストップしました。すると、私たちのビジネスが止まったことで、社会課題の解決が遅れてしまうことを目の当たりにするのです。

社会課題は待ってはくれません。「コロナで会社の成長が遅くなってしまうね」というだけではなく、私たちのビジネスが止まっている間に、歴史ある街が壊れようとしているのです。

ですから、2021年、2022年とwithコロナの中で、しゃがんだ分の急成長をしなくてはいけません。

会社が急成長するためには、それを構成する人材も急成長する必要があります。世の中の企業/人が3年かけて成長するところを、我々は1年、半年で成長していこうと。その急成長をもって、社会課題を解決していくんだ、そうした気概のある方を求めています。

「事業への共感」「成果へのこだわり」「急成長」と、ここまでお話をすると「なんだかハードルが高いなあ」と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、日本文化の継承を通じて日本の課題を解決していくという仕事は、難しくも、本当にやりがいにあふれた仕事だと思います。そうしたやりがいを共有して、一丸となって社会課題解決に取り組む仲間を、私たちは求めています。

3つのポイントに共感できる人は全員バリューマネジメントに来て欲しい、そんな気持ちで本気で採用活動を行なっています。私の話を読んで、興味を持った人は是非一度会いにきてください。

本日はありがとうございました。

―西本さん、ありがとうございました!

難しくも魅力的な、文化継承/社会課題解決の仕事。強い興味を持った方は、是非イベントなどに参加してみてくださいね!