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【就活】筆記試験の種類と絶対やるべき対策方法!

就職活動における筆記試験というとSPIを思い浮かべる人が多いですが、それだけでは情報不足です。やみくもに勉強すればよいというものでなく、相手を知ることが重要です。筆記試験の種類や有効な対策方法を理解し、効率的に取り組みましょう。

就活における筆記試験の種類とは?

情報収集をあまりしていない就活生の場合は、就職活動における筆記試験といえばSPIという認識の方も少なくないのではないでしょうか。どのような問題がでるのか、どのような対策が必要なのか、事前に調べない方も見受けられます。とにかく嫌で、避けたい一心の方もいらっしゃいます。

ある程度競争のある企業に就職を希望する場合は筆記試験対策は避けて通れません。種類や内容を事前に把握して問題演習をすることが重要です。皆さんが思っているよりも沢山の種類のテストが筆記試験として使われています。ここでは、皆さんが受けることの多い主要な試験を紹介します。

■SPIとは? 言わずと知れた就職筆記試験の王道です。株式会社リクルートマネジメントソリューションズ社が提供しています。最もシェアが高いので、まずはSPIの対策からスタートすべきです。とはいえ、SPIにも複数の種類があることはご存知でしょうか。試験の方式によって問題の内容や傾向も異なるので、まずは概要を把握しましょう。

まずは対象によって、試験問題が異なります。3種類ありますが、新卒の場合はSPI-U一択なのであまり考える必要はありません。 SPI-U:大学新卒向け SPI-G:中途採用向け SPI-H:高卒向け

次に、テスト内容は「基礎能力検査」と「性格検査」に分かれています。いわゆる筆記試験として対策が必要なのが「基礎能力検査」のほうです。

最後に、実施方法による違いです。 1)テストセンター型(リクルートが運営する専用会場で受験する) 2)マークシート型(会社説明会やセミナーなどで、応募する企業が用意する会場で受験) 3)WEBテスティングサービス(企業等には行かず、応募者の自宅やで受験する) 企業側が、状況に合わせて対象、テスト内容、実施方法の組み合わせを選び、それを応募者である就活生が受験することになります。実施方法による違いは、試験のやり方だけでなく出題範囲や問題も異なるので、それぞれの違いを把握することが重要です。

■玉手箱とは? 日本エス・エイチ・エル(SHL社)のWebテストで、この会社はほかにも採用試験の「CAB」や「GAB」を提供しています。玉手箱は、あまり聞きなれないかもしれませんが、WEBテストにおいてはシェアナンバー1と言われています。大手や人気企業で広く使われているWEBテストなので、上位企業を狙うのであれば対策は欠かせません。

玉手箱は「知的能力」と「パーソナリティ」の両面から測定する試験で、計数、言語、英語、パーソナリティと領域が分かれています。計数や言語ごとに異なる問題パターンが存在し、企業ごとに異なる組み合わせで出題されます。商社、金融、コンサルなど人気の業界で使われていることが多いです。

■TG-WEBとは? ヒューマネージ社が提供しているWEBテストです。形式としてはテストセンターもありますが、自分のPCで受けるパターンが多いようです。ほかの試験と同様に、大きく分けて性格検査と能力検査に分かれています。

ほかのテストと比較して、思考力が問われる難しい問題が出ることが多いです。自社にふさわしい人材を絞り込み、ハイパフォーマーを採用したいという企業の狙いにマッチしていて、有名企業や人気企業で多くの応募者をふるい落とすために使われているパターンが多いです。難しい問題が多いだけに、問題演習をしているかどうかの差が出やすく、人気企業を狙うには押さえておくべきテストの1つです。特定の業界というよりは、人気の企業が初期のスクリーニングに使っている印象です。

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今からできる就活の筆記試験対策とは?

・事前の情報収集 行きたい企業はWEBで調べてみましょう。一部の書籍やWEBの情報では、特定の企業が採用している試験の種類が分かることがあります。確定的な情報とは限らないことも多いので、参考として見ておきましょう。また、近年は採用の変化が大きくなっているため必ずしも同じテストが採用されているとは限らないことは念頭に置いておきましょう。試験内容が年度で変わることもありますので、躍起になって調べるよりは、ある程度の種類の問題演習をしておくことをお勧めします。

・筆記試験対策(非言語対策) 対策にかける時間のうち、最も大きい比率を占めるのが非言語対策ということになるでしょう。特に私立文系の学生は最も苦手とする領域ですが、それだけに差が出やすいです。

昔から言われていて、多くの先輩方が実践してきている方法を1つ紹介します。それは「問題集を1冊解く」ということです。あれこれ手を出さずに、1冊を複数回解くということです。SPIにしても、出題される範囲が決まっていますので、数学が苦手な場合でも時間をかければ対策は可能です。同じ問題を何度も解くことでスピードが高まります。

近年では、就職試験対策のアプリをうまく活用している就活生も多いです。無料で提供されているアプリも多く、スキマ時間に問題演習ができるので、忙しい就活生にはありがたい存在です。決定版というアプリはまだ無いようなので、一通り問題集に取り組むのと同時並行で、問題演習のためのアプリと位置づけるほうがよいでしょう。

・筆記試験対策(言語対策) 非言語対策に多くの時間を費やすことが多いですが、意外に対策が漏れがちなのが言語分野です。非言語分野と違って、テスト問題に決まった「解法」があるわけでなく、これまでのいわゆる国語の知識やニュースや本などから得る知識が重要になります。苦手だという自己認識がある人は、問題集で対策をしておくとよいでしょう。

・筆記試験対策(英語、一般常識、時事問題) 業界によっては、「英語」のオプションがついていたり、独自の一般常識や時事問題が課されることがあります。英語に関しては、TOEICなどのよくある英語の試験を対策するように準備しておけば間違いありません。採用試験の英語で奇をてらった問題は出てきません。一般常識や時事問題については、面接時に聞かれることもあるので、1年くらい前からニュースを意識的に見るようにしましょう。試験対策としては、1問1答形式で構わないので問題集をやっておくと安心できます。

・筆記試験対策(性格検査) 筆記試験対策とありますが、対策らしい対策をしないほうがお勧めです。自分を良いように見せようとせず、ありのまま答えるように意識してください。こういった性格検査には「ライスケール」という嘘をつく度合いを測定する質問が組み込まれていることがあります。回答に一貫性があるかどうかをチェックするための質問です。虚偽の度合いが高いと一発で不合格になる可能性がありますので、素直に回答することが重要です。

筆記試験対策はいつからするべき? 

■筆記試験対策はいつからすべきなの? まず、どこに照準を合わせるかということを考えないといけません。今や3年生の夏のインターンシップが実質的な就活スタートと言われており、競争のある企業に応募したいのであれば夏のインターンシップが最初のハードルとなります。3年生の夏のインターンシップの締め切りは6月が多いです。人気の企業では、インターンシップに参加するために高い倍率を勝ち抜く必要があり、当然WEBテストの結果も選考判断の1つとなります。夏のインターンシップだけが内定ルートではありませんが、人気の企業を目指すのであれば、3年生の6月時点で筆記試験対策がある程度出来ている状態が望ましい、ということになります。あとは自分の実力を判断し、逆算でいつから始めたらよいかを考えてみてください。

■どのくらい勉強したらよいの? 問題演習は、まずは利用されていることが多いテストから勉強していくことをお勧めします。つまりはSPIから始めることになります。SPIの対策にどれだけ時間をかけたらよいか?ということについては、当然人によるという前提の上ですが、SPIの対策は45時間程度あれば十分だと思います。90分1コマとして前期後期30コマで45時間です。苦手か得意か、受験が一般入試だったか推薦だったか、受験勉強で数学を使ったかどうか、で対策にかけるべき時間が変わってきます。

ここで注意が必要なのは、就職活動が本格化するにつれて、筆記試験に時間を割く余裕がなくなるということです。締め切りに追われてESを書いたり、複数企業の応募を同時並行で進めますので、落ち着いて筆記試験対策の勉強をする時間が取れないと、先輩は口をそろえて言います。忙しくなることを見越して、早期の準備をすることがベターです。3年6月に完成していたいのであれば、2年生の終わりの2月くらいをスタートの目安と考えてもよいでしょう。

・模擬試験で自分の実力を把握する どれくらい時間をかけるべきかは、自分の実力次第ですが、自分の実力というのも分かりにくいものです。早めに模擬試験を受けて自分の実力を把握しましょう。大学のサポートとしてSPIの模擬試験が実施されていることも多いので、キャリアセンターの支援スケジュールをチェックしておきましょう。ただし、3年前期だとまだ行われていないことも多いので、その場合は外部で模擬試験を受けましょう。今はWEBで受けられる無料の模擬試験も複数あります。各ナビサイトが提供している無料のSPI模擬試験で構いませんので、早めに一度受験をしておくと、どのような問題が出るのか体感でき、対策の計画が立てやすいです。

・各種筆記試験の特徴を把握する 人気企業に就職したい、競争に勝ちたい、という方はSPIだけでなく幅広く対策をする必要があります。まずは、就職の筆記試験にはどのような種類の試験があり、どのような特徴があるのかを把握するところから始めましょう。さきほどご紹介したように、人気企業を狙いたいのであれば玉手箱やTG-WEBの対策も必須です。図書の立ち読みやWEBでの情報収集も含めて、筆記試験の概要をリサーチしましょう。

各種筆記試験の問題演習にかけるべき時間は、筆記試験対策にかける全体の割合から考えたときに【SPI、玉手箱、TG-WEB、その他(英語、時事問題含む)=4:2:2:2】という割合が1つの例としてあげられます。もちろん目指す業界や得意不得意によって変わりますので、あくまで例ではありますが、「SPIを中心に対策をしていき、必要に応じて各種試験の問題に慣れる」という方向性が王道ではないかと思います。

・時間のかけすぎも注意が必要 一方で時間のかけすぎに注意も必要です。なぜならば、筆記試験の点数が仮に1番であってもそれだけで採用されることはないからです。筆記試験はスクリーニング、つまりはふるい分けが目的の第一だからです。逆にいえば、その企業のボーダーラインを超えていれば、それ以上の点数を取る必要は無いのです。とはいえ、ボーダーラインが公開されることはないので、十分に準備をして自分の実力を発揮することが求められます。就職活動の準備は、自己分析、ES対策、業界研究、企業研究、職種研究、面接対策、GD対策と相当に幅広いくやるべきことはたくさんあります。筆記試験対策は早期から準備することも可能ですので、早めに取り組みましょう。

■企業側の視点に立って、必要性を認識しよう なぜ企業人事は筆記試験を活用するのか?考えてみましょう。採用担当者の課題意識としては、以下のものがあげられます。選考にかける人や時間の不足、選考基準の不統一、面接官のスキル不均質、客観データによる合格の裏づけ不足、不合格通知の納得感不足、などです。これらを解決する方法の1つが筆記試験です。企業によって「ふるい分け」がメインなのか、配属の参考材料なのか、面接の補助資料なのか、利用目的は異なります。

就活生としては、十分な準備をすることで不安が解消されます。充実した就職活動をするためにも入念な準備をお勧めします。

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