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誰でもわかるフェルミ推定攻略法 企業に地頭をアピールしよう

外資系コンサルティングファームの選考で課されることが有名なフェルミ推定。学生の思考力や知的好奇心などを評価する問題として活用されています。そんなフェルミ推定を解く為にはどうすればよいのか、どういった点に注意すればよいのか、などを具体的な解法を交えつつ解説していきます。

フェルミ推定とは?

◇そもそも、フェルミ推定って何? 外資系コンサルティングファームの選考などで課される問題として有名なフェルミ推定。就活生の皆さんの中には、その名前を聞いたことがある人も多いと思います。

では、フェルミ推定とは一体どんなものなのでしょうか?

フェルミ推定とは「日本にガソリンスタンドは何件あるか?」「地球上に犬は何匹いるか?」などの、一見想像もつかない様な難しい数値についてのお題が与えられ、その解答をいくつかの手がかりを元に推量する問題です。

面接の場では、お題と時間が与えられ、その時間内に解答を導き出し面接官に発表し、その後議論に発展するケースや、お題が与えられると同時に面接官と議論をしながら答えを求めていくケースが見られます。

「なぜ企業はフェルミ推定を課すのか?」「フェルミ推定で見られているポイントは?」といった点の詳細は後述しますが、外資コンサルティングファーム、一部のベンチャー企業が、フェルミ推定を通じて学生の思考力・地頭や知的好奇心などを評価することで有名です。

フェルミ推定の具体例 では、フェルミ推定の「解答例」や「評価のポイント」などをご紹介していきたいと思いますが、とはいえ「フェルミ推定なんて知らなかった」と言う人にとっては「フェルミ推定とは難解な数値を推量する問題である」と突然言われても、なかなかイメージがつかないと思います。

そのため、まずはフェルミ推定の全貌を把握しておく為に、簡単な問いと回答の例を見てみましょう。

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企業はなぜフェルミ推定を課すのか?

以上がフェルミ推定の具体例となります。ごく簡単な具体例ですが、なんとなくフェルミ推定のイメージを掴むことができたでしょうか。

こういった課題が、コンサルティングファームや一部のベンチャー企業において、学生の思考力や知的好奇心などを測る為の選考として課せられています。そのため、コンサル志望の就活生にとってはフェルミ推定対策が必須です。

コンサルティングファームや、新規事業を次々と打ち出していくベンチャー企業などでは、解の見えない問いに対して考え抜く知的好奇心や思考体力、複雑な問題から課題を抽出するために全体を俯瞰して考える力、また様々な人とディスカッションを重ね答えをブラッシュアップしていく力などが業務において必須となります。

フェルミ推定という難解な課題を与え、学生がその課題に対してどのようなアプローチで思考し、どう仮説を立て、どのように解を出すか、議論を通じてその解をどれほど良いものに出来るのか、という点を判断するために、選考の場でフェルミ推定を行うのです。

では、そんなフェルミ推定ですが、面接官は「フェルミ推定」を通じて、どんな能力を測っているのでしょうか。

今回は、フェルミ推定において特に重視して評価される能力4点を、ご紹介します。

・仮説を立てて考える力 ・問題の全体を俯瞰し、解決すべき課題を特定する力 ・未知の難解な課題に対して意欲的に取り組む姿勢や思考体力 ・対話を通じて解を向上させる力

上述した様に、コンサルティングファームやベンチャー企業においては、こういった能力が重要視されます。

では、フェルミ推定を通じて、面接官はどのように上記の能力を見ているか。あるいは、フェルミ推定を通じて、自分はどのように上記の能力をアピールしていけば良いか。それを考えていきましょう。

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フェルミ推定で評価される力

仮説を立てて考える力

全体を通して重要であるのが、情報が少ない中でも答えを出すための仮説を立てるという考え方です。フェルミ推定においては、問いについて考えるための情報やデータが与えられない中でも、自分で仮説を立てることで数値を計算していかなければなりません。

ビジネスにおいても、取り組む仕事に決まった答えがあるというケースはほとんど無く、少ない情報や限られた資源の中で自分なりの仮説を立てて解を出す必要があります。

例えば、新サービスを開発している部署の一員として会議に出席した際「そのサービスの売上予測はどの程度か?」と聞かれた場合、正確な答えはわからないながらも、妥当性の高い答えを出さなくてはなりません。

そういった意識を常に持ち、限られた情報から質の高い仮説を立て解答を考えられるかという部分を重要視し、評価しています。

また、仕事においては、仮説が妥当でないと感じた時にそれを修正できるかという点も重要です。

「こういうことをしたら成果が上がるのではないか」と仮説を立てて、仕事に取り組んでいたけれども、成果が出なかった。

その時に、新しい仮説を立てて「これが失敗したのであれば、こうすればうまく行くのではないか」と、次の可能性を模索できるかどうか。仕事では非常に重要なポイントです。

実は、フェルミ推定でも同様の力が試されます。

例えば先ほどの「年賀状の枚数」を求める問題。データが少なく、わからないなりにまずは仮説を立ててみる。

「総枚数=人口*一人当たりの枚数」で計算できるのではないか。しかし「一人当たりの枚数」の想定が難しく、妥当そうな解答を出すことができない。

その場合は、新しい仮説が必要です。例えば「郵便局が1日に処理できる枚数」といった観点から枚数を正確に計算できるではないだろうか。そんな仮説の選択肢を持ち、最も正解に近そうなプロセスを踏んで、解答を出す。

その力は、答えが見えず、プロセスが色々ある「仕事」においても重要です。

営業担当として、なかなか商品が売れない。では、どのようにしたら売れるだろうか。そんなことも「仮説を立てる力」が非常に重要になります。

◇全体を俯瞰し、解決すべき課題を特定する能力 「問題の全体感を捉え、特に解決すべきポイントを見つける」ということも非常に重要な観点です。

上の例で言うと、まず全体を構造分解し「総枚数=人口×1人当たり枚数」であると考えました。

この例においては、日本の人口は1億人強程度であるというデータを一般的な知識として持っているため、「1人当たり枚数」という部分が精度の高い解を出す上で重要になると考えられます。そのため、この問題においては1人当たり枚数という部分に力を入れて考えるべきだ、という課題設定が出来ます。

こういった考え方も、ビジネスにおいては非常に重要。それ故企業はフェルミ推定で、このポイントをチェックしています。

自分が営業担当として、課題はたくさんある。でも、どの課題を解決することが、自分の業績を向上させることに一番効果があるだろうか。

ある問題に向き合う際に、その変数が複数挙げられる中で、どの要因が特に重要であり注力して解決すべきなのかという設定をすることで、効率的に質の高い仕事をすることができるでしょう。

未知の難解な課題に対して、意欲的に取り組む姿勢や思考体力 難しい課題に対しても意欲的に取り組むことができるか、あるいは考え抜くだけの思考体力があるかということはフェルミ推定の選考全体を通して評価されています。上にも述べましたが、ビジネスにおいても決まった答えの無い課題というものに触れるケースは非常に多いです。

そういった中でも、妥協せずに質の高い解答を出そうと考え抜く事ができるのか、自分なりの解答を出すことができるのかということは外資系コンサルティングファームやベンチャー企業だけでなく、どの企業においても非常に重要です。

難解な推定が課されても諦める事なく自分なりの解答を出すという意識は非常に重要です。

対話を通じて解を向上させる力 フェルミ推定が選考として課される場合、自分の解答について選考官と議論を行うというケースも多いです。ビジネスにおいても、自分のアウトプットに対して、様々なフィードバックを受けたり議論になるということは多々あり、フィードバックや議論を通じてアウトプットの質をさらに上げることのできる力を持っているか、という点を評価しています。

対話を通じて自分の解の質を向上させるためには、最低限の前提として、自分の意見をきちんと論理的に伝えること、相手の意見をきちんと理解することが必要です。

さらに、自分の意見に固執せずに相手の意見の良い所を取り入れるという姿勢や、相手の意見に納得できない場合でも、なぜその意見に納得できないのかなどを正確に伝え議論の落としどころを見つける姿勢など、ディスカッションを通じて解を向上させようという姿勢が必要です。

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例題で、フェルミ推定対策をしよう

フェルミ推定で重要なポイントが、なんとなく解ったのではないでしょうか。

上記を理解した上で、皆さんは選考において「フェルミ推定を解き答えを出す」ことで、上記のポイントをアピールし、選考を突破する必要がありますから、ここからは例題を用いて、フェルミ推定の対策をしていきましょう。

まずは先ほどの「日本で一年に送られる年賀状の数は何枚か?」という例について、もう少し詳しく考えて見ましょう。

ポイントは、上記した

・「総枚数=人口×1人当たり枚数」という構造分解 ・それぞれの数値に対する仮説

です。

解答例を下記するので、まずは答えを見る前に、自分で考えて見るのもよいでしょう。

フェルミ推定解法の一例

フェルミ推定の具体例

1つの例だけではわかりづらい点もあると思いますので、加えて2題の具体例、

・「スクールバスにゴルフボールは何個入る?」 ・「都内のコンビニエンスストアの1日の売上はいくらか?」

の解答例を以下に記します。

この2題も同様の思考プロセスで解答を導き出す事ができますので、答えを見る前に、ぜひ一度挑戦をして見てください。

また、自分でフェルミ推定の対策をする為に、身近な事象からお題を考えだすことも出来ます。例えば、スーパーに行った際には「このスーパーの年間の売上はいくらくらいなのだろうか」、テレビを見ているときは「この番組を視聴している人は全国に何人いるだろうか」などと、推定をしてみることも面白いかもしれません。

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フェルミ推定は、きちんと対策すれば難しくない

フェルミ推定についての解説をしてきましたが、いかがでしょうか。

フェルミ推定は一見難しそうですが、様々な問題を練習として解くことできちんと対策のできる選考です。突然フェルミ推定を投げかけられるとビックリしてしまうかもしれませんが、きちんと対策しておきましょう。

また当記事でも述べた通り、フェルミ推定は単なる選考の課題というだけでなく、仮説の設計や課題特定など、思考の際に重要なポイントをおさえており、思考力を磨くための優れた課題でもあります。選考で課されるか否かに関わらず、取り組んでみてはいかがでしょうか。

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